ITツール活用の対面しない営業がお得な年収に
今回の結果について、「doda」編集長の喜多恭子(きだ・きょうこ)さんは、こう解説している。
「平均年収は、全体的にみると昨年から微減の結果でしたが、コロナ禍で生まれた新しい働き方が、今後の女性のキャリアや年収アップの鍵になっています。職種別で1位の『リスクコンサルタント』は、昨年より71万円もアップしています。これは、役職で年収面に差が出る仕事とは異なり、本人の裁量が大きく、実績や専門性が年収に影響しやすいコンサルティング系の仕事だからです。
もう一つ、昨年からの変化で注目したいのが『営業職』。今回トップ50に8職種が入り、2番目に多い職種分類となりました。『営業職』は、新型コロナをきっかけに働き方が大きく変わった仕事です。ITツールの活用で対面しない営業活動が広がり、少ない時間で多くの顧客と接する機会が増えました。『時間あたりのパフォーマンスの出しやすさ』と『働きやすさ』は、女性が長期的にキャリアを積んでいくうえで大切な条件となっていきます」
女性がITツールを活用して、どんどん営業に進出することで、年収の大幅アップが望めるというわけだ。
なお調査は、2020年9月~2021年8月までの期間に、転職サービスの「doda」に登録した正社員の20~65歳男女約45万人を対象に実施。その中から女性のデータをピックアップした。年収は支給額ベース。
(福田和郎)