きょうは、企業におつとめの50代のEさんがいらっしゃっています。
「もうすぐ役職定年です。会社がすごく利益が出ているわけではないのに、この先70歳近くまで雇用延長して過ごすってことは、やっぱり『会社のお荷物』になっていくのかなって、不安も感じます。だからといって他に転職を考えていないですし、会社の役に立ちたいとも思っていますよ」
責任ある仕事からの喪失感
シニアの方が、仕事に対する意欲を失う理由の一つに、「仕事内容が変わった」「責任のあるポジションから抜けた」など、これまでの責任ある仕事からの喪失感があります。そして、仕事に対して消極的になったり、第一線から退いたため、隠居したような気持ちになったり、責任感を消失したりと、仕事に対する意欲自体をなくしてしまう人もいます。
雇用延長した人が必ずしも、仕事に対する意欲が低いわけではないのですが、シニア社員が増えていけば増えるほど、仕事に対する意欲が低い人が目立つようになってきてしまったのです。だから今、「シニア=お荷物社員」とまとめられてしまうのですね。Eさん、これはいい迷惑ですよね。
しかしながら、やっぱり「お荷物社員」になってしまう人は存在します。周りに何も影響を与えなかったらマシですが、仕事内容や給料に対しての愚痴を言ったり、忙しい中に雑談ばかりしていたり、責任がないからと勝手な行動をしたりと、周りに悪影響を与えてしまう人もいるんですね。
シニアの母数が増えていくほど、このような人が目立ってきてしまいます。