面談シートを活用して部下の自律的な働き方を促す「仕事の具体化」〈後編〉(前川孝雄)

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「『作業』を『仕事』に変える3ステップ」で支援する

   まず、上司が留意すべきは、あくまでも任せた仕事の主人公は部下自身と心得ることです。リモートワーク下で日々の上司の支援がなくても、部下が自律的に業務を遂行できることが重要です。

   したがって、部下自身が納得して仕事の目標を立案し上司に提案し、相談のうえで承認を受ける形が望まれるのです。第2回「チームの成果を早く出そうとするほど成果は遠のく!? マジメな上司のジレンマ」(2021年10月27日付)でふれた「内発的動機づけ」です。

   そこで、上司は部下自らが「『作業』を『仕事』に変える3ステップ」を踏めるように、伴走型の支援を行います。

   第1ステップは、上司は部下に対し各ミッションの説明をしながら、質問や意見を促します。部下が自らの意志目標を効果的に具体化するための対話を深め、上司からミッションの目的やより具体的なイメージを十分に引き出させるのです。

   上司が一方的に説明しきるのではなく、あえて部下自身に考えさせ質問させることが大事です。部下の主体性を引き出し、成長を支援する対話を心がけましょう。

   第2ステップでは、部下に各ミッションの目的を踏まえた意志目標を検討・工夫させます。大事なことは、部下が各ミッションの本来の目的に立ち返り、その実現に相応しい手段を創意工夫し、目標とプロセスを組み立て、必要に応じて自ら軌道修正できる姿勢を養うことです。

   仕事の一つひとつは単純作業に見えますが、常に大元の目的に紐づけて考えることで、より良い創意工夫や改善が生まれます。任用面談では、部下にこの点をよく説明して納得を得ておきましょう。

   第3ステップでは、部下が意志目標を上司に提案し、アドバイスを受けながら承認を得ます。上司は部下の提案をできるだけ尊重しながら、目標の具体性や現実性、達成の段階分けや期間の取り方、実行上の課題など、過不足や無理がないかを見極めアドバイスを行い、必要な調整の上で承認します。

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