2021年最後のイベント、米FOMC(米連邦公開市場委員会)を通過したことで、株式市場はいよいよ年末相場へと向かって行く。「掉尾(とうび)の一振」への期待が膨らむなか、外国人投資家はクリスマス休暇に突入する。
一方、米国の量的緩和の縮小(テーパリング)が加速される方向に動き出すことで、米国の長期金利が上昇すれば、米ドルは再び上昇する可能性は高まる。
引き続き、欧米などで感染が広がる新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」には、厳重警戒。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 FOMC通過、手掛かり材料に乏しく......
日経平均株価予想レンジ:2万8000円~2万9100円
2021年12月17日(金) 終値 2万8545円68銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、もみ合いか。
前週の日経平均株価は、米国がFOMC(米連邦公開市場委員会)で量的緩和の縮小(テーパリング)の加速を決定し、2022年に3回の利上げを見込んだことで乱高下し、ボラティリティ(変動率)の高い展開となった。
英国中央銀行が予想外の利上げを実施したことも、相場の重しとなった。ただ、日経平均株価は週ベースでは100円超の続伸となった。
今週の日経平均株価は、年末までの最大のイベントだった米国のFOMCを通過したことで、手掛かり材料に乏しいなか、もみ合いとなりそうだ。
外国人投資家もクリスマス休暇入りすることで、年末相場の「掉尾(とうび)の一振」(株価が年末にかけて上昇するといった株式相場の格言)が期待される半面、薄商いになる可能性もある。ただ、年末にかけでIPO(株式の新規公開)が相次ぐ。需給面では、IPOが相場の重しになるとの見方もある。また、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の動向にも注意が必要。手掛かり材料が乏しいだけに、米国株や米国の金利動向には注目したい。