「大東亜以下メール」で明らかになった学歴フィルター 大丈夫! 入社後は実力勝負、「成果」こそ優先される(城繫幸)

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過渡期を迎えている学歴フィルター

   最後に、学歴フィルターに関する近年のトレンドを付け加えておきたい。

   ここ数年、採用担当者と話すと、学歴そのものに対する疑問の声を聞く機会が増えたように思う。

   「学歴が役に立たない」という意味ではなく「学歴で応募者を線引きすることにどこまで意味があるのか」ということだ。

   たとえば、東大京大生の就職希望ランキングの最新版では、上位10社のうち外資系企業が6社を占める。「モノづくり」が日本企業のお家芸と言われて久しいが、日本メーカーの最上位は14位の味の素だ。

参考リンク:「6月速報:東大京大23卒就活人気ランキング」(ONE CAREER)

   要するに、「学歴で優遇しようとしても向こうにその気がないんだったら意味がないのではないか」という疑問を、多くの採用担当者が抱いているということだ。 では、どうするか。

「学歴に固執せず、本当に当社で働きたいという熱意のある人材を採るべきではないか。そのために学歴フィルターは緩和し、幅広い人材にチャンスをあたえよう」

という流れが、緩やかだが幅広い業種で起きているというのが筆者の見立てだ。

   これから就活するという人は、「学歴フィルター」という言葉に過度に委縮することなく自信をもって就活に臨んでもらいたい。(城繫幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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