ぼくは大学を卒業して公務員になったのだが、給与体系にどうしても納得がいかなかった。そんなぼくは2年目にしてこの組織で長く働く未来が想像できなくなっていた。そして目指したのが個人投資家としてのもうひとつの顔をもつことだ。
出世レースから早々に降りるほうが自分には得策だと判断した。
公務員ってここがヘン!
今から16年前の話。初めて組織に入って働いてみて感じたいくつかの給与にまつわる違和感をお話ししよう。
まず、ひとつが何もしなくても毎年昇給するシステムだ。1年目から2年目になった時に基本給が上がっていた。7000円ほどだった。ボーナスはざっくり4か月分だから16か月計算で年収としては約11万円アップすることになる。
当初は何もしなくても毎年昇給するってなんて素晴らしい職場なんだ! って思ったが、後からそこまで素晴らしいシステムではないことに気付く。
ヘンなところ2つ目は昇進が遅い点だ。大卒だと最短で10年で役職が1つ上がる。最短でだ。平均すると13年ぐらいで昇進という肌感覚だ。ぼくにはとても遅く感じた。同い年の民間企業に務める友人は13年も待たずに出世していく。昇給による年収の上昇分も大きい。
平均すると13年で昇給ということは、12年間は年間11万円しか上がらないという計算だ。単純計算で132万円。ちなみに、ぼくの初任給は約18万円、ざっと年収288万円。うーーん......。
ヘンなところ3つ目は、出世するにはたくさん仕事をするには仕事をしない人の分もカバーするほど業務量をこなす必要がある点だ。頑張らない人の分の仕事をこなしたからといって、その人たちの給料が減らされて自分に上乗せされるという仕組みにはなっていない。
こんな感じで頑張る人は出世も平均より早くなるけどその分、常にたくさんの仕事が背中にのっかかるわけだ。これは民間企業でも同じだと思うが、ぼくはすごく違和感を覚えた。
そんなことから、ぼくはこの公務員という世界でどれだけ頑張っても労力に見合う見返り(お給料)は得られないから得策ではないと考えた。