年末に横行する「還付金詐欺」! 甘い口調でコロリと騙す詐欺師の声を警察庁が公開

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!
「医療費や介護保険料の還付金が戻ってきますよ」

   確定申告のシーズンの年末、税務署や市役所職員を名乗る詐欺師からの電話にだまされる「還付金詐欺」が全国で横行している。

   最近多いのが、被害者にATM(現金自動預け払い機)まで行かせ、携帯電話で指示を出しながら、被害者自身に犯人側の口座に自分のカネを振り込ませてしまう手口だ。

   なぜ、コロリとだまされてしまうのか? 警鐘を鳴らすため、警察庁は2021年12月、公式サイトに犯人と被害者の生々しいやりとりを公開した。

  • 詐欺師の甘い口車に乗ってはダメ(写真はイメージ)
    詐欺師の甘い口車に乗ってはダメ(写真はイメージ)
  • 詐欺師の甘い口車に乗ってはダメ(写真はイメージ)

「奥さんのおからだ、大丈夫ですか」と優しい口調の犯人

   警察庁が「還付金詐欺」の犯人からの電話を公開しているのは、「警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ:還付金詐欺」

   還付金詐欺は、市町村や税務署、年金事務所などの職員と名乗り、医療費や保険料の過払い金、一部未払いの年金があるからお金を受け取れるという内容の電話をかけてくる。

   被害者が喜んで話に乗ると、「払い戻しには期限があり、今日中に手続きを済ませないと受け取れない」を慌てさせる。そして、被害者に今すぐ携帯電話を持って近くのATMに向かうように指示をする。ATMを使って被害者自らに「払い戻しの手続き」を指せるように仕向けるのだ。

   ただし、最近は金融機関のATMを使うと、職員の監視が厳しいため、コンビニエンスストアなど監視が緩い場所に行かせるケースが多い。

   いったい、なぜ簡単に引っかかってしまうのか――。警察庁では、北海道と茨城県、静岡県の事例を公開した。

   静岡県のケースは、こんな具合だ。

・洋品店を営む佐々木さん宅では、妻が昨年(2020年)暮れに入院。ようやく回復して自宅に戻ったばかりだった。そこに犯人から電話がかかってきた。

犯人「佐々木さんのお宅ですか。私、スルガ税務署からお電話しています。石田と申します。あの~、佐々木さん、確定申告で医療費の還付金の受け取りを拒否されていますね。どうしてなのかな、と思いましてお電話しました」
佐々木さん「ええっ、どういうことですか?」
犯人「還付金の手続きの書類を送ったのですが、受け取り拒否で戻ってきまして...。どうしてなのか、何か手違いがあったのかと確認のためお電話をしています」
佐々木さん「ええっ、そんな案内来ていたかな? じつは妻が昨年入院しまして、たくさん医療費がかかったから、お金が戻ってくるのならありがたいなあ~」
犯人「奥さん、大変でしたねえ。おからだの具合はいかがですか」
佐々木さん「少しよくなってきました。還付金っていくらですか?」
姉妹サイト