コロナ禍で前倒し発売も「絶好調」の「キリン一番搾り 糖質ゼロ」 その強さの秘密を聞いた

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「一番搾り」ブランドへの安心感

――当初からビールユーザーをターゲットにしていました。大ヒットとなった要因は、そこにあるのでしょうか?

今北さん「おいしさがビールユーザーに評価されたことはあります。ただ、これまで糖質オフ・ゼロ系のビール類を飲んでいなかったお客様の支持を、予想を大きく超えて獲得することができました。『一番搾り 糖質ゼロ』の購入者のうち、約7割がふだん糖質オフ・ゼロ系ビール類以外を飲む方からの流入で、やはり『ビールカテゴリー』であること、かつ『一番搾りブランド』であることが理由だと考えています。
また、性別の人数構成比、販売容量構成比を見ると、どちらも男性・女性の割合が半々であることが特徴的です。ビールであれば男性の方が多くなり、糖質オフ・ゼロ系商品だと女性の方が多くなる傾向にあるのですが、この商品はほぼ均等で、男女問わず受け入れられています」

――「2億本」の到達は、キリンビールの過去10年におけるビールの新商品で最速とのことですが、その要因をどのように見ていますか。

今北さん「次の3点によるものと捉えています。一つは『一番搾り』ブランドのおいしさへの納得です。商品購入者のうち、5割以上が『一番搾りブランドだから』、約4割が『一番搾り製法だから』を飲用理由に挙げており、『一番搾り』ブランドだからこそのおいしさに納得されて選ばれています。
次に、商品購入者のうち、約7割がふだん糖質オフ・ゼロ系ビール類以外を飲む方からの流入でした。ビールの糖質は気になるが、糖質オフ・ゼロ系のビール類にはおいしさの面で不満を抱えていたお客様の『糖質ゼロビール』への潜在需要を、おいしさという価値によって顕在化することができました。
そして三つ目が、外部環境の変化を捉えた提案です。コロナ禍による健康志向の高まりで、糖質を気にする方が増えており、糖質オフ・ゼロ系ビール類は好調に推移しています。また酒税改正によってビールカテゴリーが減税され、お客様のビールカテゴリーに対する関心が高まっています。当社は、お客様のニーズを捉えた施策を展開し、環境変化に適切に対応することで、販売増を実現しています」
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