セグメント別利益は「金融サービス事業」がトップの怪
次に、ホンダのセグメント別の業績を見てみましょう。ホンダには「二輪事業」「四輪事業」「金融サービス事業」「ライフクリエーション事業及びその他の事業(その他事業)」の、4つの事業セグメントがあります。
セグメント別の外部顧客への売上収益構成比(2021年3月期)は、四輪事業が8兆5672億円で65.0%と大半を占め、次いで金融サービス事業が2兆4942億円で18.9%、二輪事業が1兆7872億円で13.6%、その他事業が3217億円で2.4%となっています。
同じ期の営業利益は、金融サービス事業が3569億円と最も多く、二輪事業の2246億円や四輪事業の902億円を上回っています。その他事業は116億円の赤字で、航空機および航空機エンジンの赤字によるものが大きいです。
営業利益率は、金融サービス事業が14.3%、二輪事業が12.6%であるのに対し、売上収益トップで主力の四輪事業は1.05%とかなり低く、他の事業の後塵を拝しています。
なお、ホンダの金融サービス事業は、製品販売のサポートを主な目的として、金融子会社を通じて顧客および販売店に対する金融サービスを提供するもの。利益率が高いといっても、この事業だけで拡大することはできません。