CCCの起死回生の一手に注目
ヤフーとソフトバンクがTポイントとの連携解消を発表した2021年12月1日には、SBGは新たなクレジットカード「PayPayカード」の提供を始めており、「Tポイント切り」に踏み切ることでSBGの戦略が完成形に近づく。集約する購買情報の精度を高めながら、自社決済アプリをさまざまなサービスの入り口にして顧客を囲い込むためのツールが、ポイントになるからだ。
レンタルのTSUTAYA(ツタヤ)の会員証から始まり、共通ポイントの草分け的存在だったTポイントにとって、合弁までしたパートナーの離脱は深刻だ。生き残りに向けた戦略の立て直しを迫られるが、競合するNTTドコモの「dポイント」、三菱商事系の「Ponta」、楽天グループの「楽天ポイント」は、いずれも資本力を背景にしたキャンペーンで勢力拡大を図っている。
企業の規模で劣る運営主体のCCCが、どういった起死回生の一手を打つのか注目が集まる。(ジャーナリスト 白井俊郎)