新生銀行のTOBが決着 SBI傘下で「第4のメガバンク」構想の柱に

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SBIに圧しかかる3500億円の「公的資金」

   今後、SBIのTOBが成立すれば、新生銀行は22年2月初旬に臨時株主総会を開き、SBIが会長候補とする五味広文・元金融庁長官、社長候補とする川島克哉・SBI副社長らを選任する。これに伴い、工藤社長ら現経営陣は退陣することになる。

   SBIはこれまで、地方銀行との資本提携を進めてきた。経営不振の「弱者連合」の趣もあったが、この輪の中心に新生銀行を据えることで、「第4のメガバンク」構想を推進していくことになる。 とはいえ、「国内市場の縮小や日銀の超低金利政策という逆風が強まる中、新生銀を再生させ、公的資金の返済に向けた道筋を描くことができるのか」(毎日新聞2021年11月28日社説)、SBIは厳しく問われることになる。

   国(金融庁)の責任も重大だ。「国が民間の買収案件を左右するのは違和感がある」(日本経済新聞11月26日社説)との批判を承知で国がSBIのTOBに軍配を上げたのは、今の経営を続けるよりも、SBIに委ねるほうが業績改善につながると判断したからだ。

   裏を返せば、SBI傘下入りしても収益が思うように上がらず、公的資金3500億円の返済の道筋が開けなければ、国も責めを免れないということだ。(ジャーナリスト 白井俊郎)

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