起業を軌道に乗せるということ
その後、山口さんは数年間の専業主婦時代を過ごし、子どもの手が離れたとき起業の道を選択します。起業は消去法で残された働き方だったようですが、好きでやっていたことが収入になっており、気づいたら「起業していた」状態だったとのことです。
また、山口さんの場合、インターネットに触れることが好きで、人に何かを教えることが苦ではなかったことから、ネットスキルを教える塾を始めます。その後、起業する女性がどんどん増えてきました。
コロナ禍ではリモートを活用できるビジネスに注目が集まっています。「自分が好きなことで」「会社以外の場所で」「家にいながら」「やりがいや収入を得られる」起業という選択肢があることにも気が付かなければなりません。
起業を思っている時こそ、自問自答しましょう。また、自らの体験や知識が、誰かの役に立つこともあるので、充分な棚卸しをして作戦を練らなくてはなりません。あなたが「得意なこと」は、誰かの「苦手なこと」でもあるわけです。
また主婦の場合、「お金を稼ぐこと」を目的としないほうがよさそうです。「家族を笑顔にすること」がもっとも大切で、結果として「お金がついて来る」ことが理想的なパターンです。子育てや家事の合間に、自分が好きなことを仕事にして収入を得て、家族の笑顔が増えることがより望ましいカタチといえるでしょう。
本書は、これからの時代に必要とされる「稼ぐ力」が身につく入門書です。
(尾藤克之)