米ドル円でプラスをがっちり!(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の相場(11月22日~26日)19日(金)に1ドル=114円まで下げたドル円は、週明けは飛ばずに足を作り、25日にかけて115.500円まで上昇。27日4時には113.000円にまで下落した。
ユーロ円は1週間かけて129.500を試したのち、26日夜から27日早朝にかけて下落。128.000を割ることとなった。
ポンド円は、週明けから26日にかけて154円ラインをヨコヨコで移動、その後ドル円・ユーロ円と同じく下落。下げ幅は一番大きく151円までと3円程度下げる結果となった。
材料出尽くしやユーロ圏での新型コロナウイルスによる再流行なども理由の一つに挙げられるだろうが、一番はアフリカで発表されたオミクロン株の流行だろう。北米諸国やアジア圏の国は水際対策が講じられるが、発見地であるアフリカに近いユーロ圏や中東圏は対処が遅れてしまう。となればコロナ禍の収束が近づいている日本の円が買われるのは、ごく当然な動きではあるように考えられるが、すでにほとんどの型に効果が見受けられるワクチンが開発されていること、オミクロン株の威力がこれまでの変異株に比べて、あまり強くないとの報告があること、利上げの早期化が噂されていることなどがあるため、円安圏を抜けるほど下げるとは考えにくい。
◆ 今週発表の主要指標24日 ニュージーランド政策金利
FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録公表
25日 ECB(欧州中央銀行)理事会議事録公表
・ニュージーランド(NZ)政策金利:Bloombergによれば、ニュージーランド準備銀行は10月会合から連続で政策金利を0.25ポイント引き上げ、0.75%とした。同行の新たな予測では、2022年末までに2%まで上がる見通しで、3か月前の発表よりも1年早く、従来よりも速いペースでの金融引き締めが示唆された。24日10時からの1時間足では0.500円ほど下げることとなり、週明けには80円程度だったNZドル円も27日早朝には77円近くまで下落した。
◆ 今週のトレード先週から持っていたドル円を決済。プラス3万5000円。
何度も154円を試していたため、ポンド円を1ポンド=154.000円で5lot仕込むも週末の下落で損切り。マイナス5000円。同様に、ユーロ円も損切り。マイナス5000円。 ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ニュージーランドは、12月と1月に金融政策がないため、利上げ局面では11月に0.50ポイントの2段階利上げを行う可能性が高いとされていました。そのため、0.25%の利上げはネガティブサプライズとなり、ポジションを閉じるトレーダーが大半となった模様です。
オミクロン株の登場で、トレーダーは連想ゲームが試されることになります。新型コロナウイルスの感染拡大を思い出すと、週末に複数の国で陽性者が発見されてしまい、主要国のどこかが渡航制限など何らかの発表を行う可能性がみえてきます。そのシナリオを描きながら、さらに他の市場参加者はどこまで想定しているのかを考える必要がありますが、そこが相場の面白いところだと筆者は感じています。おつかれさまでした!
前週からの損益 プラス2万5000円
11月26日現在 133万5648円