ついに最終週(2021年11月22日週)を迎えた暗号通貨バトル。激しかったトップ争いのなか、終盤抜け出した「イーサリアム推し」の明治大学の城正人さんが最後に選んだ暗号通貨はビットコインだった。荒れぎみの相場にマイナスで取引を終えたが、首位をキープした。
2年連続で暗号通貨バトルに挑んだ職業能力開発総合大学校のさっちんさんは、そんなビットコインの荒相場に「予想も難しく、買いは困難だと考え、最終週でしたが売買はあきらめました」と取引を断念。首位には届かなかったが、トータルでプラスを確保した。
取引が始まって前半を暗号通貨市場の研究に充てていた同志社大学のしがないトレーダーさんは、9月13日に買ったビットコインを売り、利益を確定した。売買は1度だけだが、「個人的には悪くないのではないか」と、納得のようすだ。
最後は全額をビットコインに投入(明治大学 城正人さん)
ついに最終週となってしまいました。約半年にわたって、さまざまなニュースに注目しながら特に注目してきたイーサリアムを中心に、保有したり売ったりを繰り返してきました。
私がイーサリアムに注目し、投資を続けてきた根拠は、まずスマートコントラクトの搭載とDeFi(分散型金融)やNFT(非代替トークン)などのプロジェクトがすでに豊富に存在し、かなり取引されていることでした。しかし、一度の決済で数千円もの手数料を取られてしまっている現在、気軽に日常利用できるかと問われると答えは「NO」です。
あまりの手数料の高さ、処理速度の限界から注目の的はイーサリアムから、アバランチやソラナなどのチェーン(仮想通貨)に移りつつあります。もちろん、イーサリアムは歴史あるブロックチェーンということで、今後も生き延び続けることは可能だと思います。
しかし、今後のイーサリアムの活躍のカギとなるのは、来年春頃に予定されているイーサリアムコンセンサスアルゴリズムのPoS化、そしてチェーンを複数走らせる「シャーディング」。そして、手数料をただ単に安くするだけでなく利用者にどのような魅力ある施策を施すことができるかだと考えられます。
ただ、これはイーサリアムだけに限った話ではなく、すべてのブロックチェーンが当てはまるでしょう。現状、暗号資産市場はかなりの活況の様相を呈しており、さまざまな特徴を持ったチェーンが乱立しています。再度「冬」が来た際に、どのチェーンが生き残ることができるかという点は十分見極めておく必要があると考えます。
その一方で、エルサルバドルが法定通貨にビットコインを採用したり、FTXがメジャーリーグに広告を出稿したりするなど、暗号資産自体の存在はメジャーなものへと変化しつつあります。
また、ここ最近だと物価上昇が顕著に現れてきており「法定通貨を持つリスク」についても検討しておく必要があると思います。世界的な金融緩和の流れはそう簡単には止まらないと考えられますから、インフレヘッジの一角を担うものとして暗号資産へ投資する投資家が増加するでしょう。
新たな技術が日々開発され、より便利で面白い世の中へと変貌していく中で、今後の暗号資産市場の発展を期待し、全額をBTC(ビットコイン)の購入に当て、終わりにしようと思います。ありがとうございました。
前週比はマイナス28円。
総資産は、0.00323BTC(2万24円)。
資産を2倍にして終えるという素晴らしい結果でした。相場が崩れ始めたタイミングから取引が始まり、ビットコインは高値から半値になった後に史上最高値をつけるというジェットコースター相場の中で、主要仮想通貨で一番強い動きとなったイーサリアムに関する知識の高さと理解が勝敗を分けたといえそうです。また、ブロックチェーン技術や時事的な情報収集にも詳しく、特に技術的な面では筆者も学びがある点が多々ありました。
おめでとうございます!
前週からの損益 マイナス28円
11月26日現在 2万24円
荒れるビットコイン相場に取引断念(職業大学校 さっちんさん)
みなさん、おはようございます。さっちんです。
今週(11月22日週)は取引しませんでした。確かにドル円相場が115円となり、投資を行っている人は一喜一憂したことでしょう。26日にはエルサルバドルが追加で100BTCを買い増ししたことを発表し、同国のビットコインの保有総額は合計1220BTCになりました。その影響を受けて、価格は一時620万円まで下落。その後は650万円まで戻りました。現在、700万円後半は値段として高く、600万円前半が「お買い得」ということでしょうか。
さて、今週は新型コロナウイルスの変異株がオミクロン株と命名され、その感染者も見つかり、コロナ禍の影響はまだ続きそうだなという見立てができました。さらに変異株が見つかったことにより、原油価格は荒れ、米ニューヨーク株式市場の株価が905ドル値下がりし、今年最大の下げ幅となりました。
また、東京ヤクルトスワローズが20年ぶりに日本一に輝くという結果もありました。EV関連の記事も増えてきて、今後の燃料やエネルギーに世間の関心が高いこともうかがえます。
暗号通貨以外も相場の環境が不安定のなか、ビットコインの相場も荒れました。予想も難しく、買いは困難だと考え、最終週でしたが売買はあきらめました。結果的にはそんなに稼げませんでしたが、マイナスにはならなかったのでよかったかなと思います。
結果を見ると、結局始まった時から購入して、ずうっと保有していれば、2倍近くにはなっていたので昨年と同じ帰結に行きつきました。
今週で最後ですが、個人的にはこの経験を活かして、今後は株取引などを積極的に行っていきたいと考えています。最後に、今まで記事の編集者や協力してくれた方々、この2年間とても楽しく記事を書かせていただき、ありがとうございました。
◆ 児山将のワンポイントアドバイスオミクロン株の影響で、株式・為替市場が急落し、仮想通貨も下落に転じることとなりました。ただ、株式の下落と比較すると仮想通貨は緩やかですし、週明けの急騰もありました。米国でビットコインETF(上場投資信託)が誕生してから、仮想通貨市場への資産流入は史上最大規模で続いており、下がれば買いたい投資家と待機マネーが大きなことがわかる一例だったようです。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月26日現在 1万2648円
1回の売買で利益をガッチリ!(同志社大学 しがないトレーダーさん)
総括5月末から記事を書き始め、今日でちょうど6か月が経った。飽きっぽい私は、何かを持続することが苦手なため、最初は最後まで書き続けられるか不安だった。6か月間、部活動もピークであったことから、記事を書けなかったり、取引をできなかったりしたが、何とか最後まで形にできたことはうれしい。
スタート当時は、相場が下落続きでなかなか取引をする勇気が出なかった。初めて取引をしたのが9月13日で、0.002 ビットコイン(BTC)を 481万4150円で買った。終盤に買ったものの、運良く底で買えたため、ホールドしているだけで利益を出すことができた。
FX大学対抗戦の外で、個人的にレバレッジ取引などをしていたが、暗号通貨は現物をホールドするのが利益面や精神面でも良いことを、この大学対抗戦で学ぶことができた。今後、暗号通貨を取引する際には、現物を持ち続けるつもりだ。 今週の取引
もうFX大学対抗戦も終わりということで、9月13日に481万4150円で買った0.002ビットコインを売りたいと思い、670万円に指値注文を出した。注文は無事11月26日に約定された。今回、売買は1度だけだが、481万4150円から670万円の幅を取れたので、個人的には悪くないのではないかと考える。
3770円で利益を確定(先週比プラス406円)。
総資産は1万3770円。 ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ご自身のタイミングで相場を待ち、200万円近く、40%ほどの上昇を取ったことは素晴らしい立ち回りといえます。相場はタイミングが重要です。どんなに良い銘柄でも下がる時はありますし、逆に悪い銘柄でも底打ちのタイミングで買えれば利益となります。下落相場から始まった学生対抗戦ですが、エルサルバドルのビットコイン法定通貨化で調整が入った後に買い、米ビットコインETF(上場投資信託)の承認まで持ち続けられた胆力は、相場で生き残るための大きな武器といえるでしょう。今後は、タイミングを計るためにイベントを押さえていけばさらに利益を伸ばせることができるかと思います。
前週からの損益 プラス406円
11月26日現在 1万3770円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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