世界中をパニックに陥れた「オミクロン株」! 「時間稼ぎ」の水際対策に「ウイルスはまだ疲れていない!」(井津川倫子)

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「あなたがコロナ疲れでも、ウイルスはまだ疲れていない!」

   日本で確認された感染例もそうでしたが、これまでの報道を見る限り、オミクロン株の感染が確認された人は、ワクチンを2回接種済みの「fully vaccinated」の人が多いようです。 今のところ、3度目にあたるブースター接種「booster shot」をした感染例は聞こえてきませんが、ワクチンを完全接種していても安心できないことは確実なようです。

   今回、日本政府は早々に外国人の全面的な新規入国停止に踏み切るなど、世界でも類をみない「強力な水際対策」を打って出て、世間をあっと驚かせました。岸田首相としては、新型コロナウイルス対策が「後手」だと批判された菅前政権のことが念頭にあるようですが、海外メディアの反応は微妙です。

   「外国人に限る」といった線引きが、「化学的根拠に基づいていない」「差別だ」と批判を呼んでいます。

   WHO said of Japan's ban on new entries of foreigners," I find it hard to understand "
(世界保健機関は、日本の外国人新規入国停止政策について「理解に苦しむ」と語った

   WHO(世界保健機関)は、「ウイルスにとって、あなたたちの国籍やパスポートは関係ない」と強く批判。米国の専門家も、そもそも海外からの渡航制限といった「水際対策」自体が「buy time」(時間稼ぎ)に過ぎず、根本的にウイルスの侵入を防ぐことは難しいと指摘しています。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、「buy time」(時間稼ぎ)を使った表現を学びましょう。「故意に時間を稼ぐ」といったニュアンスで使います。

   We need to buy time to complete this plan
(この計画を仕上げるために時間稼ぎをしなくちゃ)

   He tried to buy time by saying he hadn't been well (彼は具合が良くないと言って時間稼ぎを試みた)

   I tried to buy more time to finish my assignment
(宿題を終わらせるために、もっと時間を稼ごうとした)

   I'm trying to buy time
(時間稼ぎをしているところ!)

   海外メディアや専門家の批判の声が届いたのか、岸田首相は国際線の新規予約停止の要請を急遽撤回!発言が二転三転する姿に、心なしか不安が募ります。

   米専門家の、

   「you're really tired, but the virus is not tired of」(あなたはもう飽き飽きしているが、ウイルスはまだ疲れていない)

   という警告が不気味に響きます。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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