代金を支払ったら、もう後の祭り
【事例3】100万円以上もする高級腕時計と思って注文したら動かない時計が届いた
インターネットを閲覧中、大手百貨店の大型免税店が閉店するにあたり、高級腕時計が在庫処分として格安で売り出されるという広告を見つけ、通販サイトにアクセスした。100万円以上もする高級腕時計が2万9000円で載っており、大手百貨店なので信用して注文した。
その後、商品が代金引換で届き、宅配業者に代金を支払って受け取り、商品を確認すると、時計は動かず、偽物であることがわかった。よく考えると、高級腕時計が数万円で購入できるわけがないと思う。返金してもらえないか。(2021年9月、80歳代男性)
こうした偽通販サイトに共通しているのは次の点だ。
(1)偽通販サイトには百貨店のロゴマークや名称が掲載されている。
(2)百貨店の免税店などが閉店することを理由に高級ブランドのバッグや時計を80~90%OFFなどの大幅な割引価格で販売するとうたっている。
(3)支払い方法が代金引換だけしかない場合が多い。商品が届いても偽物であることがほとんどだ。
国民生活センターでは、こうアドバイスしている。
「百貨店が通販サイトで高級ブランド品を大幅な値引きで販売することは通常はありません。百貨店のロゴマークや名称が掲載されていても偽通販サイトの可能性があります。特に代金引換に限るとあるのは要注意。商品を注文する前に百貨店のホームページで確認しましょう。代金引換で宅配業者に代金を支払い、商品を受け取ってしまうと、偽物だとわかっても宅配業者からの返金は困難です」
(福田和郎)