東京外国為替市場 ドルの戻りを試す展開か
ドル・円予想レンジ:1ドル=112円00銭~114円00銭
2021年11月19日(金)終値 113円31銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの戻りを試す展開か。
前週のドル円相場は、反落した。一時は、米国の利上げ観測が強まったことで、1ドル=115円台半ばまでドル高・円安が進んだものの、週末26日には、南アフリカで検出された新型コロナウイルスの変異株に対する警戒感からリスク回避のドル売り・円買いが強まり、ドルは1ドル=113円付近まで急落した。
今週のドル円相場は、ドルの戻りを試す展開となりそうだ。ただ、新型コロナウイルスの変異株に対する警戒感も強く、ドルの上値は重い展開となりそうだ。
一方で、変異株によって経済にどの程度の影響が出るかは極めて不透明であり、変異株に対するワクチン開発などのニュース次第では、ドル買いが積極化する可能性もある。その半面、変異株をきっかけに米国の長期金利が大きく低下し、米国景気への変異株の影響懸念から、米国の早期利上げ観測が後退していることで、ドルの上値も重くなっている。相次ぐ、米国の経済指標の発表は注目だ。
経済指標は、国内では30日に10月の完全失業率と有効求人倍率、鉱工業生産、12月1日に7~9月期の法人企業統計、11月の新車販売台数などが予定されている。
海外では、29日に米サイバーマンデー、30日に中国の11月の製造業PMI(購買担当者景気指数)、米国の11月消費者信頼感指数、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長議会証言、12月1日に中国の11月の財新製造業PMI、米国の11月ADP雇用統計、米国の11月ISM製造業景況指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日に米国の11月の雇用統計とISM非製造業景況指数などが予定されている。
(鷲尾香一)