痛い! メキシコペソで損切り(一橋大学 ボンゴレさん)
今週(11月15日週)は、メキシコペソが軟調で損切りを余儀なくされる厳しい週となりました。週初めに保有していたポジションは1メキシコペソ=5.45円、5.59円、5.63円の3種類(建玉レートは5.57円)です。5.63円のポジションのみ、含み損がこれ以上増えるのが怖かったので5.5円で損切りラインを設定した状態で週を迎えました。
メキシコペソを下落させた大きな要因である原油価格を振り返ったあとに今週の結果を報告させていただきます。
まず、メキシコペソを見るうえで注目していた11月18日の米週間原油在庫統計は、市場予想に対して大幅に原油在庫が減少するという結果でした。予想より減少していると原油価格は上がるのではないかと安直に考えてしまい、発表後のWTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)の動きをしっかり見ていなかったことが、今週で1番の反省点です。
実際はバイデン米大統領が中国などに対して戦略備蓄の放出を要求したことで、需給ひっ迫の可能性が低くなり原油先物価格は安値を付けました。メキシコペソは原油安の影響を受け、これ以降は下落し続けています。
参考リンク:「NY商品、原油が大幅続落 米中が備蓄放出で連携との見方 金は反発」(日本経済新聞 2021年11月18日付)取引の結果は、原油在庫統計発表前日にメキシコペソは5.5円の損切りラインに達し、6万5000円の決済損を出しました。翌日の在庫統計の市場予想より大幅に減少した結果をみて需給ひっ迫からの原油高へ単純に予想を繋げてしまい、他のポジションへの対応は遅れました。18日の朝にWTIとメキシコペソの下落に気づき、1メキシコペソ=5.524円のときに成行で売れたので、4000円の決済益を得ました。
今週の結果は、マイナス5万4150円です(決済:マイナス6万1千円、スワップポイント:プラス6850円)。
◆児山将のワンポイントアドバイス
ここ数週間、メキシコペソは厳しい値動きとなっています。原油価格以外にも、メキシコ中央銀行副総裁が11月の消費者物価指数が前年比7%に達する可能性があると発言(10月は6.24%)。利上げを実施しているなか物価上昇が止まらない状況にありますが、景気回復は冴えない動きとなっており、スタグフレーション懸念が強まりペソ売りが広がっています。ただ、国家原油備蓄放出協調介入では原油相場は大きく下がりませんでした。12月2日にOPECが増産するとは考えづらいため、少し先を見るとメキシコペソは反発し、元のレンジへと戻る可能性がありそうです。
前週からの損益 マイナス5万4150円
11月19日現在 153万1335円
神奈川県出身。