FX大学対抗戦 Aグループの首位を走る北海道大学の上田晃史さんは、久しぶりのマイナス。ただ、大きな減少ではなかったのが幸い。「来週も狙える場面では狙っていきたい」と意気込む。差なく2位につける専修大学のめがねちゃんさんは、今週(2021年11月15日週)も静観。次週に賭ける。
明治大学の佐野快斗さんは、着実にプラスを積み重ねる。買いでエントリーしている米ドル円を持ち越した。慶応義塾大学 トリオネアさんは、多忙のため取引を見送った。
狙える場面は狙う!(北海道大学 上田晃史さん)
◆振り返り(11月15日~20日)
11月15日週の取引結果は、上表のとおりとなりました。
結果をまとめますと、英ポンド円取引で360円の損失が出て、最終残高は158万2267円となりました。久しぶりにマイナスの取引となりましたが、極端に資金を減らすということもなかったのが幸いでした。
マイナス1万500円とプラス6万8100円の取引における決済のタイミングは同じで、先に10万通貨分だけ買って、さらに10万通貨分の買い注文をしました。初めにインしたタイミングではチャートが下支えのある形で、底値からは多少値上がりしていました。
しかしながら、さらなる上昇トレンド形成に動くだろうと思い、若干の不安ながらも10万通貨分買いを入れてしばらく静観していました。すると、順調に伸びてくれて8万円近い利益が出ていたので、利益を確定しようか迷いましたが、まだいけると思い10万通貨分さらに買いポジションを取りました。
そこから再び夜に確認した時には(指値・逆指値を設定していましたが決済はされていませんでした)一度大きな下げののち上がっていたので、トレンドは終わったなと考え成行で決済注文を入れました。
また、次のマイナス5万7600円の決済となった取引は、結論からいうと、すごく惜しいもので、もう少しで大きな利益をあげられる可能性があるものでした。私は上で書いた取引の後、ショートポジションを持ちたいと考えていました。というのもチャートがヨコヨコになっていましたので、上下のどちらかに大きく動く可能性が高いと予想し、ここらで調整が入るかなと思ってショート(売り)ポジションを20万通貨分で入れました。
指値を約10万円の利益が出るところに、逆指値を6万円ほどの損失が出るところにおいていたのですが、ギリギリのところで逆指値で決済されてしまい、マイナスとなりました。値にして0.050円で、この決済のあとすぐに大きな下げがきて10万円以上の利益を出せていただけに決済画面とチャートを見た時はショックが大きかったです。
後から言っても仕方がないのですが、リスク管理とリターンの痛いところを突かれてしまった取引でした。
来週も狙える場面では狙って、なんとか1位になりたいです!
◆児山将のワンポイントアドバイス
相場とご自身のイメージがかなりマッチしており、売買戦略と判断。そしてトレードも的確ですね。結果的に、2回目の取引は損失となってしまったものの、回数を重ねると利益が伸び続けるような売買戦略を取れているといえます。英ポンドは原油市場で日米中韓英印が国家備蓄放出という協調介入を行い、大きく動いています。またドル円のボラティリティが出てきており、勝負を付けるには持ってこいの通貨というところでしょうか。
1位争いが熾烈ですが、やはり学生対抗戦はポンドを制した人が1位となるのでしょうか。
前週からの損益 マイナス360円
11月19日現在 158万2267円
大阪府出身。
1ドル=114円「買い」で持ち越し(明治大学 佐野快斗さん)
◆今週の相場(11月15日~19日)
今週発表の指標
16日 米国小売売上高
17日 英国消費者物価指数
19日 英国小売売上高
先週は、ドル円は1ドル=113.500円から115.000円近くまで広い範囲で動いた。原油の備蓄放出および米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の再選などが噂されるなか、円安の傾向は依然強いままで推移した。
ユーロ円は週高値、1ユーロ=130.599円、週安値127.978円の陰線と、1週間で大きく下落。週足チャートでは、128.000のラインが意識されているように見え、次の週足の形成が注目される。
一方、ポンド円は週高値154.733円、週安値152.520円の陽線をつけ、週足チャートではユーロ円と似た形を作っているが、上昇は緩まり、頭打ちになったように感じる。欧州通貨が対円価値上昇の緩まり見せるなか、ドル円は115円を目指すようにも見えるが、慎重にポジションを取り、大きく動いたときに追従していきたい。
米国消費者物価指数:JETROによれば、米国小売売上高は、Bloombergの市場予想+1.4%を超えて+1.7%となった。無店舗小売り・ガソリンスタンド・自動車部品などが上昇に寄与し、ホリデーシーズンを背景にした個人消費の増加が続いている証拠となった。サプライチェーン、原油の高騰など依然課題は残るものの、非産油国と強調した石油の備蓄放出なども検討されるなか、米国の金融引き締めはすでに織り込まれつつある。2017年以来のドル115円台にのるのか、注目である。
英国消費者物価指数:BBCによれば、10月分消費者物価指数(CPI)は前年同月比で4.2%上昇した。原油をはじめとした燃料・エネルギー価格の高騰が大きな要因だが、外食産業などでも値上がりを見せた。また、インフレ率は4.2%とイングランド銀行(英中央銀行)が設定している2%のインフレ目標の2倍以上になり、利上げの一層の早期化が予想されることとなった。
◆今週のトレード
ドル円:1ドル=115円のラインは流石に無視されないと考え、114.800円で5lotショート(売り)エントリー、114.500円で決済した。プラス1万5000円。
また、1ドル=114.000円で5lotロング(買い)エントリー。持ち越している。
◆児山将のワンポイントアドバイス
イングランド銀行(英中銀)のベイリー総裁などの要人の発言をみると、厳しく苦しい様子が伝わってきます。インフレは恐ろしく進んでおり、早急に対処しなければ、スタグフレーションとなるリスクがあります。物価と闘わなければいけない英中銀が、まさかインフレを「容認」するわけにはいけないでしょう。そのため、12月に利上げに動く可能性は高いと言われており、英国の金利市場も織り込みに向かっています。最初の利上げのインパクトは大きく、そして利上げ時期が遠いとみられるユーロよりは強い動きとなりやすそうです。
前週からの損益 プラス1万5000円
11月19日現在 133万648円
ファンダメンタルズ分析のうまい使い方教えて!(専修大学 めがねちゃんさん)
こんにちは、めがねちゃんです!
先週(11月8日週)は出稿できませんでした。先週、今週(15日週)はクロス円のトレードをしていませんでしたが、クロス円以外のトレードで上位足が有意ということと、毎回の自分のトレードの癖を知ることができました。
私はリスクリワードを良くしたいからと起点で入りがちなのですが、そうすると横軸の調整に耐えなければならず、それに耐えられず撤退したら、その後思いどおりの利益確定の位置まで行って、悔しくてたまらない経験をめちゃくちゃしました。感情なんてなくなればいいのにと思うけど、そう思う時点で振り回されているので、ひたすらメンタル鍛えるために今週はたくさんエントリーしようと思います。
ちまちま考えてどうにかなる問題ではなかったので荒治療ですね。ただ、逆に言うとエントリーポイントで悪いところはあまりなかったし、実際にエントリーしてシナリオどおりトレードできていれば、かなりの利益になっていたはずなので克服しようと思います。
私はファンダメンタル分析が苦手ですが、本屋に立ち寄ったらニュースや経済の本を見つけたので、来週から読み始めたいと思います。ただ、大きい流れはテクニカルやその時のトレンドだと思うので、指標トレードようになりそうです。ファンダメンタルズ分析のうまい使い方があったら教えてください。
獲得利益はゼロpips。合計残高は157万485円。
◆児山将のワンポイントアドバイス
相場には(逆)金融相場と(逆)業績相場があります。そのため、今の相場がどの状態にあるのかを知り、その相場の値動きや次の相場に変化するにはどういった材料や条件が整うのかを知ることが大枠を押さえられるため重要なのではないかと考えます。金融政策は、物価が基本となるため、まずはインフレ指標と金融当局者の発言や過去にどういった時に制作を変化させたかを押さえることが良いのではないでしょうか。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月19日現在 157万485円
◆多忙のため、取引を見送りました(慶応義塾大学 トリオネアさん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月19日現在 135万5707円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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