今週(2021年11月15日週)はビットコインが乱高下。北海道大学の渡部真人さんは、1週間の損益がマイナスになったことに、「複合的に分析する必要があった」と反省。暗号通貨バトルの残り期間がわずかになるなか、「分析を続ける」と気合を入れ直したようだ。
一方、明治大学のakiさんは、先週の「宣言」どおり、モナコインで短期トレード。プラスを確保した。「チャートの動く幅がかなり大きい点から、リターン重視の投資スタイルの人に好まれる通貨だと思いました」と実感。ただ、ハラハラドキドキの短期トレードは、自身には向いていない、という。慶応義塾大学の1028さんは取引を見送った。
2段階下落! 週損益マイナスに(北海道大学 渡部真人さん)
左のグラフのとおり、今週(11月15日週)はビットコインが大きく2段階に分けて下落した。11月15日時点に750万円台の高値を付けていたものの、一度目は翌16日に700万円台を切り、19日には650万円を切り、641万円と最低値をつけた(他のニュースサイトでは585万円という記事もある)。641万円という数字は、この1か月でも一番低い値で、投資家たちのあいだでも話題になったことだろう。その後は持ち直し続けたので670万円台まで回復している。
原因として、まずはMARA(マイニング銘柄)が米証券取引委員会(SEC)から召喚状を受けとったことだ。MARAとは、ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)マイニング企業、Marathon Digitalの略称。仮想通貨関連銘柄として存在感ある企業であるがSECから呼び出されるや否やビットコインが下落。関連する銘柄も下がったようだ。ドラマや映画でみる企業の風評被害で株価が下がるパターンである。現在放送中の吉高由里子主演のドラマ「最愛」でも同じようなシーンがあるのだが、最近のテレビドラマにしては面白いので是非ご覧になってみて欲しい。吉高由里子が女優の風格を漂わせている。
2度目の下落要因に関しては、欧州や米国株が週末にはあまり冴えなかったことが原因のようだ。今回の仮想通貨バトルの反省として、ひと言で情報収集が足りなかったのだが、不足していたのは相場分析と仮想通貨関連株の二つが主だった。恥ずかしながら、上記のMARAについては昨日知った。
これまで私は、「仮想通貨は株や債券などよりも世界のマネーとの相対的な価値変動に左右されて動く」という前提で執筆していたが間違いであった。というのも、現在FRBはなかなか落ち着かないインフレ圧力を鎮めるのに手を焼いているが投資家たちは米連邦準備制度理事会(FRB)の「利上げ」を警戒している。もし利上げが始まればマネーは債券に向かい株価は下がり、その結果、仮想通貨関連株も下がるのだからビットコインも下がる......。そんなシナリオが考えられるからだ。
結論としては「仮想通貨関連株もしっかり分析して注視すべき」という教訓なのだが、最初から最後まで市場分析が足りなかったのが敗因だろう。買い時、売り時を何度も見逃した。
確かにインフレになれば、お金の価値は下がっているわけだから相対的にビットコインも上がるというのは間違ってはないが、より複合的な視点が必要であった。 ビットコイン関連では、今週はバッドニュースが続いたが明るいニュースもあった。メジャーリーグでア・リーグ最優秀賞(MVP賞)を受賞した大谷翔平選手が、仮想通貨を取り扱うFTXと長期契約を結び、大谷選手は「グローバルアンバサダー」となるそうだ。日本人としてアメリカのさまざまなところから評価されているのはうれしい。
正直、この仮想通貨バトルで逆転は難しいが、最後まで分析は続けていきたい。
◆児山将のワンポイントアドバイス
マラソン(MARA)やビットデジタル(BYBY)という仮想通貨マイニング企業は、2020年末から4月までにビットコインよりも値上がり率が大きく、70倍となった銘柄もあります。毎日注視する必要はありませんが、これらの企業はビットコインのマイニング力を示すハッシュパワーの1%以上を占めるため、ビットコインの維持に大きく貢献しています。
今回、相場が大きく反応したことは、インフラ投資法案において、投資家情報を入手することができないマイナーや開発者にも、当局に関連ウォレットなどの報告義務が生じるということです。さっそく、その懸念が現実となりつつあったことから、相場が急落したのではないかと考えられます。
前週からの損益 マイナス334円
11月19日現在 3543円
きれいなチャートに魅かれ「バット」に興味(明治大学 akiさん)
こんにちは。akiです。
今週(11月15日週)は、先週の記事で解説したモナコインに触ってみた結果と、新しく興味を持ったBATについて解説していきたいと思います。
先週、モナコインで短期トレードを行うと書いていました。結果は52円プラスで、総資産が1万1903円になりました。今回のトレードでは生じた利益分、つまり1800円だけを投入したため、利益もあまり出ませんでしたが、素人でも1週間集中してトレードを行えば2%の利益が出せる点、チャートの動く幅がかなり大きい点から、リターン重視の投資スタイルの人に好まれる通貨だと思いました。
自分は1週間限定でモナコインを見ていましたが、一日のうちに5円程度しか動かない日もあれば一気に20円以上の値動きがある日もあり、ずっとドキドキハラハラしていました。見ても見なくても価格の動きは変わらないとわかりつつも、つい気になって見てしまい、短期で利益を上げようとするのはあまり向いていないと痛感ました。実際に取引をする際には、通貨の将来性を比較して長期保有をベースに取引します。
今回紹介する仮想通貨はバット(BAT: Basic Attention Token)です。モナコインのトレードの途中、きれいなチャートをしていたので興味を持ちました。BATは2017年に誕生した新しい仮想通貨で、「Brave」というWEBブラウザと密接な関わりがあります。
「Brave」はデフォルトで広告がブロックされる仕組みになっているWEBブラウザですが、ユーザーが広告を見ることを自分で選択した際に貰える通貨がこのBATという仮想通貨なのです。
「Brave」はChrome、Safariといった従来のブラウザと比較しても2~8倍の速さでページを読み込む、とても画期的なブラウザです。一般のスマホやパソコンの処理速度が年々上がっていくなか、今以上にブラウザの速さも求められるようになるのは想像に難くないことから、今後利用者の拡大が見込まれるといえます。
日常のネットサーフィンで邪魔な広告を見ても、何の報酬も無く寧ろ通信料やバッテリーを消費されている状態ですが、WEBブラウザを一つ変えるだけで広告が消え、消えた広告を戻せば仮想通貨がもらえるなんて驚きました。「Brave」が更に拡大していけば、比例してBATの価格も上がるので、今後の成長に期待したいです。
◆児山将のワンポイントアドバイス
ブレイブブラウザは、処理速度の速さと広告ブロックで、倍々ゲームでユーザー数を増やし続けており、現在では月のアクティブユーザーは4000万人に達しています。特に、YouTube広告もスキップできるという点が好まれているのではないでしょうか。現在のブラウザのシェア率は、サファリとクロームで9割ほど占めていますが、数年後にはこの比率が変わってきているかもしれません。
前週からの損益 プラス52円
11月19日現在 1万1903円
◆多忙のため、取引をお休みしました(慶応義塾大学 1028さん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月19日現在 1万7円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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