ええっ!「職場がゆるい」「上司の存在感ゼロ」イマドキ新入社員が大手企業にガッカリしてるってホント?(2)

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   「ゆるい! 肩透かしです。会社ってこんなものですか?」

   「上司は私に気を使い過ぎています。もっと鍛えてほしい!」

   ...... なんとコレがイマドキの大手企業新入社員の言葉だという。

   「獅子は我が子を千尋(せんじん)の谷に突き落とす」というニッポン企業の新人教育など昔話になり、いまや新入社員から見て「ゆるい職場」が半数近くに達するありさまだ。

   特に上司の影が薄くなっていることが、リクルートワークス研究所の新入社員聞き取り調査で明らかになった。ニッポンの会社は大丈夫か?

  • 新入社員はやる気マンマンで入ってきたのに……(写真はイメージ)
    新入社員はやる気マンマンで入ってきたのに……(写真はイメージ)
  • 新入社員はやる気マンマンで入ってきたのに……(写真はイメージ)

「今の会社で、外に出ても通用する人間になれるか疑問」

リポートを発表した古屋星斗さん
リポートを発表した古屋星斗さん

   「ゆるい職場」がどんどん増えて、いったいニッポンの会社はどうなるのだろうか――。

   J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部では、リポートを発表したリクルートワークス研究所研究員の古屋星斗さん=写真=に話を聞いた。

――入社後わずか1年前後なのに、新入社員たちが「うちの会社はゆるい」「学生時代と変わらず、肩透かしです」というのは驚きですが、いったいどんな企業の若者たちですか。

古屋星斗さん「商社、大手情報通信、コンサルティング、総合化学メーカー......。従業員も5000人、1万人以上で、名前を聞けば誰でも知っている大手企業ばかりです。僕自身も驚きでした。もともとは、新入社員は『上司ガチャ』、『配属ガチャ』といった『運ゲー』(編集部注:運の要素が強いゲーム)に左右され、就職前に想像していたイメージとのギャップに悩んでいるという仮説に立ち、そのリアリティショックの話を聞きに行ったのですから。
ところが、出てくる言葉は、『今の会社は大好きですが、正直、外に出ても通用する人間になれないのではないかと思います』『職場の人もすごく好きですが、先輩たちを見ていると、将来のイメージがわきません』という不安ばかりなのですね。今の若者が会社を選ぶ基準のトップは『自分を成長させてくれるところ』ですから、会社はもっと自分を成長させてくれる場所だと思っていたのに、ぬるま湯だったという失望感です。上司の話も私が水を向けないと、まったく出てきませんでした」

――リポートにも「上司から叱責を受けたことはないです」という言葉が出てきますが、それは上司に直接指導を受けた経験がないということですか。

古屋さん「研修がリモートワークだったり、先輩社員の指導が中心だったりしたこともありますが、上司の印象が非常に薄いということ。育成面での存在感はゼロと感じている新入社員がたくさんいるということです。ある新入社員がわかりやすい言葉でこう表現しました。『上司が自分に気を使い過ぎている感じがします』『私は、親戚の子どものような扱いを受けています』と。
ハレモノにさわるような態度だと言うのです。いつも上司からキツク注意されていた私の10年前の社会人1年生時代を思うと、あり得ない状況です。なかには、上司にハッキリこう言った新入社員もいました。『自分をもっと鍛えてくれても大丈夫ですから』と...」
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