じっくり検証に時間(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の相場(11月8日~12日)
今週発表の指標
10日 米国消費者物価指数
11日 イギリス第三四半期GDP(速報値)
11月1日週の連続した重要指標発表から休日を挟んだドル円は、材料出尽くしで下げると思われた。週明けこそ1ドル=112.000円まで下げたが、結局は10日に114.000円まで急激に戻し、円安ドル高の構図に変化はなかった。
一方でユーロ円は、週明けは131円台で明けたが週末までずるずると下げ続け、週終値は1ユーロ=130.343円と緩い下降トレンドとなった。英ポンド円も利上げの延期が影響したか、大きな動きはなく、ユーロ円と同じような緩い下降トレンド~横バイの動きで終始推移した。
主要通貨ペアで普段の動きが大きめであるポンド円が、なかなかはっきりとしたトレンドを生まなかったため個人的にはトレードしづらかったが、他方でドル円は米国消費者物価指数発表で大きな上昇を見せたため、とれる人ととれない人でおおきな差がつきそうな相場となったか。
米国消費者物価指数:JETRO(埋込リンク:https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/11/0fe83cd082050952.html)によれば、10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で6.2%上昇、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は同4.6%上昇となった。
市場予想はCPIプラス5.9%、コア指数プラス4.0%だったため、材料が出尽くしで112円台まで下げていたドル円市場にとってはうれしいサプライズとなった。品目別ではガソリン・自動車・住居が大きな上昇を見せ、航空運賃は前年同月比でマイナス4.6%となっている。
原油などの原材料価格および輸送費の高騰が続いている。民間でもインフレが懸念される中で、米国政府・FRBの対応、石油原産国の動向に注目だ。ドル円は最低値113.167円、最高値113.436円の用船を着け、次の日11日には114円に戻す形となった。
イギリス第3四半期GDP(速報値):JETRO(埋込リンク:https://www.jetro.go.jp/biznews/2021/11/1bad71ee234afeb9.html)によれば、前期比でプラス1.3%となった。ロックダウン政策の緩和から個人消費が続伸した一方で、製造業は落ちこむ結果となった。ただ、いくら個人消費の堅調・経済回復の傾向が見られたところで依然としてコロナ前の水準には戻っていない。
材料費の高騰なども関わっているのだろうが、英ポンド米ドルの下落も続き、対日本円ポンド価値の低下につながる可能性もあり得る。円安相場といえど、ショート(売り)目線も増やしていくべきかもしれない。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米消費者物価は驚きの内容となりました。FED金利(米政策金利)先物の動向なら、「インフレは一時期」というパウエル議長の発言を真に受けている市場参加者は少ないことがわかりますが、それでもインフレは徐々に鈍化するという認識でした。
しかし、さらに加速する内容が発表され、金融引き締めを急がねば悪いインフレになるという認識が前に出てきました。その結果、米長期金利は跳ねあがり、ドル円は一晩で1円の急騰となりました。市場にはテーパリング(量的緩和の縮小)リスクはまったくなく、利上げを先延ばしにするリスクを感じているのです。なお、FED Watchを見ると、すでにテーパリング終了予定の2022年6月の利上げを織り込んでいます。
11月12日現在 131万5648円
◆ 多忙のため、取引できませんでした(北海道大学 上田晃史さん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月12日現在 158万2557円
大阪府出身。
◆ 多忙のため、取引をお休みしました(専修大学 めがねちゃんさん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
11月12日現在 157万485円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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