夫婦仲がいいと事業承継も話題にのぼる
ちなみに、夫婦仲を点数にすると、平均点は100点満点中71点(夫は73点、妻は68点)。夫婦仲が平均点以上の経営者は52.8%が「経営がうまくいっている」と答えた一方、夫婦仲が平均点未満の経営者で「うまくいっている」と答えた人は35.4%と、大きな差が見られた。
中小企業経営者の妻に、「夫が経営している会社がうまくいっていると思うか」聞いて、夫婦仲の点数別に回答結果を見たところ、夫婦仲が平均点以上だった方の6割近く(58.9%)が「はい」と答えた。
平均点未満だった妻と比べると20.6ポイントほど差があり、妻も夫婦仲の点数が高いほど夫の会社経営がうまくいっていると思っているもよう。このことから、エヌエヌ生命では経営状況と夫婦仲には相関関係があるとみている。
中小企業経営者の妻に、「夫が経営する会社を引退・離脱した場合に備えて、夫と事業承継について話し合っているか」聞いたところ、夫婦仲が平均点以上だった妻の28.9%が、平均点未満だった妻は19.6%が「はい」と回答。夫婦仲が良いほうが事業承継について話し合っている可能性があることがわかった。
エヌエヌ生命 カスタマーエクスペリエンス部長の小橋秀司氏は
「中小企業における経営者夫婦の仲の良し悪しと、会社の経営状態や円滑な事業承継準備には、一定程度の相関がある可能性を見ることができたと感じています。大手調査会社のデータに基づく当社の試算では先代社長の逝去に伴う代表者変更時に女性が事業を承継する割合は約4割です。また当社の別の調査では、承継を経て経営者に就任した女性の6割が『自身が後継者になることを以前から想定していなかった』、そして半数近くが『承継は突然だった/(ほとんど)準備期間はなかった』と答えていました。このことから、経営者夫婦のあいだで万が一のときの会社経営への影響について、話し合っておくことの重要性は決して低いものではないと考えています」
とコメントしている。
なお調査は、2021年10月29日~31日に実施。サンプル数は全国1030人(男性515人、女性515人)だった。