「テーブルにおいて使うとクルクル回りそう」
ITジャーナリストの山口健太氏も、こう指摘した。
「発表会を現地で取材してきたのですが、大きく評価が分かれそうな印象を受けました。小型で持ちやすいスマホという発想は面白いものの、スペックや価格のバランスから不評の声が上がるのもわかります。一方で、南青山にオープンした初の旗艦店はアップルストアのように上質な空間になっており、トースターなどバルミューダの家電製品と並ぶことで独自の世界観を醸し出しています。バルミューダには他の端末メーカーや携帯キャリア出身の人材も参加しており、継続的に端末事業を展開していくとのこと。第2、第3の製品にも期待できそうです」
多くのスマホユーザーからは「チャレンジ精神はいい」としながらも、価格が高すぎるという不満の声があがっていた。
「こういう『無茶やろ』ってチャレンジするところが後の成功企業になるし、そもそもチャレンジができる余力があるということなので。とはいえ自分は買わないけど...」
「どれも似たようなデザインで、見た目がつまらないスマホばかり発売されていく中で、デザインにこだわったスマホを日本の会社が作ってくれるのはとてもありがたいが、見た目からしてコレじゃない感がすごい。開発費を押し上げる原因になったアプリもわざわざ作った意味あるのか疑問。どうせならEssentialのGEMみたいなのを拾い上げてくれたほうが良かった。とはいえ選択肢が増えることは良いことなので、やれるだけやってみてほしい」
「もともと、そんなに数を売るつもりはないのかと。技術系のメーカーがよくやることだが、スペックはともかく自分たちだって作れるのだ! というのをアピールするためのものであって、これで儲けようとは思っていないのかも」
「負けっぱなしの日本メーカーを応援したい気持ちはあるが、コレは...。性能だけなら2万円の価値しかない。これに11万円という値段をつける経営陣は市場をまったく理解していないか、よほど自分のブランド力を過信しているかですな。中国メーカーのOPPOやXiaomiは2万円でこれ以上のスマホを作っています。デザインについては主観によるものだし好みがあるので割愛するけど、一つ言えるのは安っぽい」
寺尾氏が胸を張ったデザイン面についても、こんな疑問の声があった。
「曲線が多いというのは3G時代のかなり古いスマホでよくあった特徴だし、背面もカーブしているから安定して置けないというか、置いてタップしたらカタカタ動きそう。そして電池の2500は少なすぎる。この内容だと、悪いが値段が5分の1じゃないと勝負できない」
「公式サイトで『人間の手は板を持つようにつくられていません(キリッ)』とか言っているが、そんなことはないだろ。普通に板状の物も持つし、今のスマホの使い方はテーブルにおくとか、いろいろあるからこういう形になっていることを、この社長はなにも理解できないのだね。これをテーブルにおいて使ったらクルクル回って使い物にならなそう」
(福田和郎)