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最新の大学入試事情 中堅大学が「上級大学」に

「週刊ダイヤモンド」2021年11月20日号
「週刊ダイヤモンド」2021年11月20日号

   「週刊ダイヤモンド」(2021年11月20日号)は、「日東駒専 産近甲龍 入試就職序列」と題して、中堅大学が「上級大学」にステップアップしつつある、最新の大学入試事情をレポートしている。

   「日東駒専」とは、日本大学・東洋大学・駒沢大学、「産近甲龍」とは、京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学を指す略語だ。本格的な大学全入時代に入り、これらの大学は「学歴」として成立する大学のボーダーラインになると予想する予備校関係者もいるという。

   これら中堅私大の難易度の変遷を過去29年間の全学部の偏差値の変化で追っている。20年前に比べると日東駒専は難化傾向にあるという。関西の産近甲龍では、トップだった京都産業大学が下落、近畿大学が末席からトップに躍り出たのが特徴だ。

   就職編では、中堅私大の過去10年間の「実就職率」と「主要400社実就職率」を掲載している。日東駒専で過去10年間、ほぼトップの座を守っているのは東洋大学だ。2位は前半5年間は日本大学、後半5年間は専修大学が逆転成功という構図になっている。

   実就職率では、日東駒専とMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)に大きな開きはない。しかし、主要400社で見ると、両者には「10%の壁」ともいうべき、圧倒的な差があるという。法政が10%台後半から20%台前半で推移しているのに対して、日東駒専で10%を超えたのは、16年度の駒沢だけだ。

   そもそも大企業に挑戦しようとする学生が少ないことを指摘している。西の産近甲龍では構図が変わる。甲南が10%を超える年も珍しくなく、就職での強さが光る。

   10%未満とはいえ、日本銀行や総合商社、大手マスコミに採用者を出した大学もあり、中堅私大から大手企業へのチャレンジも可能なことがわかる。

   こうした中で、理事背任事件が日大に落とす影も指摘している。大学ジャーナリストの石渡嶺司氏が、日大ブランドと入試に大ダメージは必至だとレポートしている。

   2018年に日大を舞台にアメフト部の反則タックル騒動が起こった。19年度入試では日東駒専の中で日大だけが志願者数を減らし、前年度から約1.5万人もの減少となった。今回の巨額背任事件では、アメフト騒動における加害選手を恫喝したとして、当時理事と株式会社日本大学事業部の事業企画部長をそれぞれ辞任した井ノ口忠男容疑者がその後復帰し、昇進しているなど、田中英壽理事長の任命責任が問われている。

   石渡氏は「田中理事長以下、日大幹部諸氏が大学と学生の名誉を守るには組織の解体的出直しが必要だろう」と書いている。

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