東京株式市場の日経平均株価は、3万円の大台を目前に足踏み。岸田文雄首相が大規模な経済対策を打ち出したものの、市場ではそれらが成長に寄与するとは受け取られていない。なかなか、材料にはなりにくい。
一方、米国の経済指標は市場予想を上回るものが多く、好調を維持している。ただ、インフレ懸念から早期の利上げ観測が強まれば、米国株上昇の足を引っ張ることになりかねない。
どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 企業の決算発表は15日に一巡
日経平均株価予想レンジ:2万9000円~3万円
2021年11月12日(金) 終値 2万9609円97銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、もみ合いか。
前週の日経平均株価は、小幅ながら反落した。日経平均株価は3万円の大台に近づくと利益確定売りも見られ、上値が重い展開となった。
今週の日経平均株価は、もみ合いとなりそうだ。15日で決算発表が一巡する。手掛かり材料が乏しくなるなか、日経平均株価は3万円に近づけば、利益確定売りから上値の重い展開が続きそうだ。
岸田文雄首相は約40兆円規模の経済対策を打ち出したが、成長に寄与するような政策に乏しく、材料になりにくい。むしろ警戒が必要なのは、米国を中心としたインフレ懸念だろう。米国の早期利上げ観測が強まれば、米国株の上昇阻害要因となり、日経平均株価にも影響を与える可能性がある。
日本企業が決算発表を終えても、外国人投資家の日本株投資が積極化しないのも、気掛かり材料だ。