人は変化のない生活が続くとエネルギーが低下する そうならないためにやること!(西野一輝)

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   前回に続いてモチベーションが低いようにみえる人がやっていることの特徴を紹介したいと思います。

   仕事で達成感を得たいと考えている人は、そのことがいつも頭の中にあるため、仕事に大きなエネルギーを注ぐことができます。つまり、モチベーションが高い状況で取り組むことになります。一方で仕事のモチベーションが低い人は、何も目的を持たずに仕事をする傾向があります。

  • 「やる気」のエネルギーを高めていくにはどうすればいい?
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「生活を向上したい」という気持ちをもつ

   取材した製造業勤務のGさんは、誰がみてもモチベーションが低い存在。誰が声をかけても小さな声で返すだけ。自分から手をあげて仕事をやったことがないのではないか? と周囲では思われています。

   あるとき、同僚が「何のために仕事をしているのか?」と、聞いたところ「当面の生活費を工面するためのもの」との答えが返ってきたとのこと。生活のためとの観点を否定するものではないですが、その生活を向上させる意欲もないことがモチベーションの低さにつながっているのかもしれません。

   いまよりも高い給与を得て、広い部屋に住みたい、時計が欲しい、おいしい食事がしたいなどの生活向上を求めず「平穏で変化のない生活」を好む傾向がモチベーションに低い人にあります。

   人は変化のない毎日が続くと、エネルギーが低下し、何に対してもやる気を出すことができなくなってしまうと言われています。そのため、このような毎日を過ごしていたら、仕事に対するモチベーションが低くても仕方がないかもしれません。

   さらにそのような生活から抜け出すための刺激を得ることも、避けて通る傾向があります。そのため、積極的に人に会って刺激を受けたり、何かの勉強をして自分を奮い立たせたりするといった行動も起こそうとしません。ある意味で居心地がいい場所なのかもしれませんが、巻き込まれると同じような仕事ぶりに安穏としてしまうことになりかねません。

   こうしたモチベーションの低い同僚と飲み行ったところ、意外にも心地よかった。それで、自分も同じような価値観に近くなり、周囲から疎まれる存在になってしまった知人がいます。近づかないほうがいいかもしれません。

西野一輝(にしの・かずき)
西野一輝(にしの・かずき)
経営・組織戦略コンサルタント
大学卒業後、大手出版社に入社。ビジネス関連の編集・企画に関わる。現在は独立して事務所を設立。経営者、専門家など2000人以上に取材を行ってきた経験を生かして、人材育成や組織開発の支援を行っている。
著書に、「モチベーション下げマンとの戦い方」(朝日新書)がある。
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