10種類、52個のパーツで構成される段ボールベッド
ふるさと納税の返礼品でもらえる段ボールベッドは、10種類、52個のパーツで構成され、すべて段ボール紙(再生古紙80%以上使用)を使った。今回のふるさと納税の返礼品は、東京オリンピックの選手村で使われて話題にあったこともあり、「段ボールベッドが欲しい」という多くの声が寄せられたからだ。もちろん、100%リサイクルできる。
そこで同社は、選手村の段ボールベッドを改良し、強度をさらに高めた。
選手村で使われたもの、そして今回のふるさと納税の返礼品はともに、段ボール製品のメーカー、王子コンテナー株式会社(東京都中央区)の協力を得て開発。王子コンテナーは、
「エアウィーヴのみなさまと選手村仕様の段ボールベッドの開発に費やした歳月は2年半。選手が飛び跳ねても耐えられる安全性と組み立てやすさを両立させる必要がありました。そのため、梁となる部分には強化ダンボールを使用することで耐久性を確保。また、のりやテープを使わず、簡単に組み立てられるよう試行錯誤を重ね設計しています」
という。
高岡社長に聞いた。
――段ボールベッドをふるさと納税で提供されるということですが、その経緯は?
高岡社長「そもそも、段ボールベッドを一般向けに提供することは考えてなかったんです。オリンピックという期間中に持てばいいだろうというふうに思ってたんですね。ところがかなり多くの方から、『販売しないのか』という反響をいただきました。
段ボールベットの耐久性は5年、10年ではなく、何か月から1年ものです。耐久消費財としての商品には向きません。逆に、そういう単位だったら十分使用に耐えられます。そこで、一般の方に提供するにあたっては、提供できる商品数が月間数百単位ぐらいまでで、それほど多く用意できないこともあり、サンプル数も地域も限定してということで、ふるさと納税の場で、付属品として使ってもらったらどうだろうということになったのです」
――段ボールベッドの提供にあたって、どのような点を改良したのですか。
高岡社長「段ボールベットのサイズを、オリンピックでの90センチ幅から1メートル幅に改良しました。商品のお届けは、ベッドマットレスをふるさと納税で要望された方に、段ボールベッドをダンボールに入った状態でお届けします。ご自身で組み立てていただきますが、組み立てていただくための動画も用意しています」