冬季五輪などで活躍したフィギュアスケートの浅田真央さんがブランドアンバサダーを務めるエアウィ―ヴ。そのベッドマットレスを、愛知県幸田町と大府市、滋賀県長浜市、福岡県大刀洗町のふるさと納税の返礼品として選ぶと、数量限定で「段ボールベッド」が付いてくる。2021年10月1日から、実施している。
この夏、開催された東京オリンピックのオフィシャル寝具パートナーとして選手村の1万8000床のマットレスを提供。そのマットレスといっしょに納品した段ボールベッドで、選手のパフォーマンスを「眠り」で支えた。
11月4日には、株式会社エアウィ―ヴの高岡本州(たかおか・もとくに)会長兼社長が登壇して、記者発表会が開かれた。
選手からのフィードバックでより早い商品開発
エアウィ―ヴによると、東京オリンピックの選手村マットレスを使った選手団(120人)に「3分割マットレスに関するアンケート調査」を行った結果、約9割が「良かった」と答えた。そして、2022年2月の北京冬季オリンピックに出場する日本代表選手団「TEAM JAPAN 」にも、マットレスパッドと 掛け布団 を提供することが決まっている。
こうしたオリンピック選手を「眠り」からサポートする狙いや、ふるさと納税の返礼品にマットレスと段ボールベッドを提供することについて、エアウィーヴの高岡本州社長に聞いた。
――さまざまなスポーツ選手などにマットレスを提供していますが、その狙いはどこにあるのでしょう。
高岡本州社長「もともとエアウィーヴの場合はスポーツ選手に提供するというよりも、僕らがこだわっているのは、特にオリンピックなんですね。それはオリンピックというのは人生の中で最も大事な睡眠が限られた大会なんです。
スポーツ選手というよりもカラダを使ったストイックな方々に提供してきています。たとえば、歌舞伎の坂東玉三郎さん。2013年からですね、それは玉三郎さんも演劇をやるうえで、睡眠がとても大事だったということです。ほかに2015年ぐらいからは宝塚歌劇団、音楽学校の寮にも供給しています。宝塚歌劇団の人たちは全員エアウィーヴを使っていただいていますね。
一般の方々へも販売していますが、なぜそういう人たちに供給するかっていうと、たとえば宝塚歌劇団とか歌舞伎俳優とか、やはり睡眠に対して敏感なんです。ですから敏感な人たちは供給することによって僕らが学ぶという部分が非常に大きいわけです」
――スポーツ選手からのフィードバックには、どのようなものがありますか。
高岡社長「今日でも分割タイプのマットレスを、女子スキージャンプの髙梨沙羅さんにお見せすると、『夜になるとこれがいいですよね。ちょっとお昼寝のときはこのほうがうれしいわ』とトレーニングによって体調が違うので、寝具の硬さを変えるっていうのは一つだねと、フィードバックがありました。そういうのが僕らにとって非常に有効なんですね。
一般の方々もアスリートと同様に感じるところはあるんですけど、寝具は、寝た時の状態を他との比較をするのが難しいものなので、一般の方々からフィードバックを得るよりも、さまざまな体形のアスリートとか、演劇をする人たち、歌劇団の人たちと、カラダを使う人たちからフィードバックをもらったほうが、より早い商品開発、正確な商品開発ができるのです」