売れ筋が「日本酒」なワケ
「京都優品跨境商城」には10月1日時点で、料亭をはじめ、化粧品や雑貨メーカー、酒蔵など130社が参加し、取扱商品数は延べ600SKU(ストック・キーピング・ユニット=最小の在庫管理単位)。すでに2500点の商品が売れた。
売れ筋の商品は、お菓子やお酒といった食品類だという。なかでも日本酒が好調な理由としては、中国国内の食生活が変わってきたこともあると、譚社長は分析する。中国では長らく、アルコール度数の高い白酒(パイチュウ)に、濃い味付けの料理をあわせるのが主流だった。しかし生活面の改善にともなって、あっさりした味わいが好まれるようになり、日本酒やワインの需要が増しているという。酒器にも追い風が吹く。
「昔は『余計なお金を払うなら要らない』となっていましたが、いまは『ちょっといいものを使おう』と、付加価値が求められる時代です。商品だけじゃなくて、後ろにあるストーリーも届けられると、愛着も出てきます」
譚社長は、越境ECを軸に、ウィズコロナ時代の展開も見据えている。地方百貨店と組んだ、日本国内向けのECライブ配信を予定するほか、日本滞在時に病気などのトラブルに対応できる訪日客向けのプラットフォームなど、構想は多岐にわたる。決済から宣伝、商品開発まで、1社でまかなえる強みを生かして、インタセクトの夢は広がりつつある。