マネージャーが心がけること
マネージャーがテレワークで心がけるポイントを5つ挙げている。
1 マネージャーから率先してテレワークを利用する
2 業務の指示は、成果や期日など通常よりも具体的に行う
3 チームでの仕事なら、1日1回はオンラインで顔を合わせる
4 「簡単な連絡はチャット、長期保存はメール」等、連絡ルールをつくる
5 雑談でメンバーの不調を見逃さない
また、長時間労働を防ぐため、マネージャーからのメールは勤務時間内を心がける、深夜・休日はシステムへのアクセスを制限する、テレワークでの時間外・休日・深夜労働を原則禁止する、などの注意も必要だという。
テレワークに反対する人や、すぐには導入できない職場もある。本書では、「いまは対象部門や対象者を絞っているけれど将来は全従業員を対象にする」と表明することを勧めている。「製造業なので全従業員はできない」という企業もあるが、味の素のように、製造部門でも従業員が月に1回テレワークができる仕組みを導入した企業もあるという。
また、「半日テレワーク・半日休み」を月1回以上実施することで、年間6日の年休の取得が無理なく実現するなど、現実的な導入策も紹介している。
テレワークに関しては、社会保険労務士のアドバイスが有益であることを痛感した。まずは就業規則がどうなっているのか。その点検と見直しを総務担当者は始めるべきだろう。(渡辺淳悦)
「Q&A いまさら聞けないテレワークの常識」
武田かおり・中島康之著
日本経済新聞出版
990円(税込)