「すぐやる」は性格や能力ではない! すぐやれないアナタに「行動スイッチ」を入れる本【尾藤克之のオススメ】

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   やりたいことはあるけれど、実現するための行動を起こしていない人は多くいます。

   「早く上司にトラブルの報告をしなきゃ」と思いつつ、夕方になってしまった。明日が期限の報告書があるのに手をつけられていない。こんなことが続き、「私はダメなんだ」「あのとき動いておけばよかった」と自分を責めている人はいませんか。

   しかし、こうなってしまうのは、あなたの性格や能力のせいではありません。脳が、面倒くさがっているだけなのです。脳の仕組みを理解し、行動スイッチの入れ方を知れば、誰でも自分を動かすことができるようになります。

「やる気に頼らず『すぐやる人』になる37のコツ」大平信孝著(かんき出版)
  • アナタに「やる気スイッチ」を入れる!
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あなたは誰とつき合えばいい?

   英語勉強、筋トレ、読書......。やると決意したのに挫折する、先延ばしにする、結果を実感できずにあきらめる。そんな「続けられない」が重なると「何もやれないダメな自分」に陥ってしまいます。

   小学生の頃、学校の先生から必ず言われることがあります。

「みんな仲よくしましょう!」

   非常に大切なことですが、結果的にはクラスの中で必ず仲のいいもの同士が集まるようになります。わかりやすく説明するなら派閥です。クラスの中で、強い派閥と弱い派閥がせめぎ合うのです。じつは派閥争いは幼い頃から経験しているのです。

   この図式は社会人になっても変わりません。小学生とは違いますので、無理にみんなと仲よくする必要性はありません。むしろ、仲よくする人は吟味すべきでしょう。付き合う人によって、あなたがどういう人になるかが決まってくるからです。

   私がコンサルティング会社に勤務していたときの話です。気がつくと上司の言葉遣いが部下に伝染していることがあります。A部長の部下は「しかしながら」、B部長の部下は「ビシッといこう」、C部長の部下は「ジャスト・ナウ」を多用するのです。

   人物観察をしていると、その人の言葉遣いが移っているのが面白いものです。

   あなたの周りには、どんな人がいるか考えたことはありますか。どんな人に囲まれているかで、自分がどんな人になっていくかが決まっていきます。サボってばかりいる人、愚痴ばかり言う人、憂鬱で暗い人ばかりいると、あなたもそういう人になってしまいます。だから、つきあう人を選ばなくてはいけません。

あなたにマッチしたメソッドは?

   本書は行動変容プログラムのメソッド集です。やりたいことがあってもなかなか行動ができず先延ばしにしていて、そうした自分に自己嫌悪を覚えている人は多いと思います。しかし、行動がともない成果を残せるようになれば自信がつくはずです。

   本書ではすぐ実践できて、かつ効果があるテクニックが書かれています。たとえば次のような内容です。

   <10秒アクション>
10秒でできる具体的な行動を考えてすぐやる。行動したらやる気が出る。

   <朝 一コマンドメモ>
朝イチでやることを前日決めておいてメモし、すぐ取り掛かれる準備をしていく。

   <物差しのメモリを小さくする>
60点でも「達成したこと」をしっかり評価する。

   「小さく動く」「気持ちをアップさせて動きやすくする」この2つが本書の要点です。このようなエッセンスが37本掲載されています。

   自分に合ったものを実行すれば、「すぐやる人」に近づくことができるはずです。本書を読めば、きっとなりたい自分に変わることができる?(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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