キャッシュレスの次はカードレス! 「おさいふケータイ」で先行していたはずが...... 立ち行かない日本勢の姿

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

アップルペイが主導権 「規格を握る者が市場を有利に動かす」

   こうしたアップルペイを利用できるのは、アップルが手掛けるiPhone(アイフォーン)やアップルウオッチといったアップル製品に限られている。

   アップルペイの利便性が向上すれば、ライバルのアンドロイド搭載スマホとの競争をアップル側が有利に展開することにつながる。アップルペイがさまざまなサービスの入り口となれば、アップルペイの利用者が増えるほど、そのサービスの利用者も増えることになる。

   そもそも、キャッシュレスやカードレスの非接触型決済に使われる技術「フェリカ」を開発したのは、ソニー(現ソニーグループ)だ。フェリカを搭載した携帯端末を使って複数の電子マネーをまとめて利用できる「おサイフケータイ」を開発したのはNTTドコモであり、2004年からサービスを提供している。

   こうして日本勢は先行していたものの、「おサイフケータイ」は鳴かず飛ばずで、機能が似たアップルペイがカードレス決済の主導権を握った。スマホのOS(基本ソフト)でわかるように、規格を握る者が市場を有利に動かせる。

   アップルペイの隆盛からは、さまざまなサービスを取り込んで巨大化する米IT企業の強さを改めて思い知らされる。(ジャーナリスト 白井俊郎)

姉妹サイト