今週(2021年10月25日週)は、専修大学のめがねちゃんさんが短期トレードでユーロ円を選択。これが功を奏した。「幸運」も手伝って、大勝。首位を行く北海道大学の上田晃史さんの背中が見えた。その上田さんは英ポンド円で、着実に首位固め。「前週に続いて今回もプラスで、なんとか利益を得て終えることができました」と、胸をなで下ろす。
慶応義塾大学のトリオネアさんは、週後半にようやく時間を確保。「英ポンド円のチャートを久しぶりに見てみた」と、にらめっこ。取引から離れていたせいか、自信が持てず静観した。
「今週は、方向性をつかむのが困難だった」というのは、明治大学の佐野快斗さん。「全体的にレンジに近い通貨ペアが多く、思うようにポジションが取れなかった」と、米ドル円を買いでエントリーしたものの損切りした。一歩後退。
ガッチリ首位固め!(北海道大学 上田晃史さん)
◆振り返り(10月25~30日)
10月25日週の結果は上の表のとおり、7万5780円のプラスで最終残高は151万8557円となりました。前週に続いて今回もプラスで、なんとか利益を得て終えることができました。
英ポンド円の取引は前週ほど値動きに大きな変動はなく、一たん円安は停止という形で落ち着きました。そのため、156~158円台のレンジ相場と考えて取引をできました。
円安に進む可能性はあっても、ここから急に円高方向に行くとは現在の日本の状況を考慮するとどうも思えなかったので「1ポンド=156円代前半で買っていい感じに上がったところで利益確定 → 円高方向に進んだら、しばらく様子見 → また156円台前半で買って利益確定」という動きをしているだけで十分勝てたはずです。
しかしながら頻繁にチャートを確認しているわけでもないので、いい感じに取引できたのは4万円の利益を出したトレードだけで、おいしいタイミングを何度も逃すことになってしまいました。OCO取引(2つの注文を一度に発注して、どちらかが成立するともう一つの注文が自動的にキャンセルになる取引)で指値だけでも置いておくべきでした。
また、10月25日週はちょっとだけ久しぶりにスキャルピング的な取引もしてみてみました。ちょっと狙えそうなチャートだったのでインしたのですが、ハラハラ度が高いため久々に適度にやるぐらいがリスクヘッジの面でもいいのかもしれません。(笑)
とはいえ、一時的な需給の乱れや極端にボラティリティが上がる局面で利益を積むことができる旨味は確実に存在しますし、また敵機的に取り入れて行きたいと思いました。
それと初めはポンド円を15万通貨分買うので、証拠金維持率がかなりギリギリになっていましたが現在時点で利益の総額が約50万円、倍率に直すと1.5倍になったので、持てるポジションが大きくなりました。ですが、その分損益も当然大きくなるので、どうしても今までどおり15万通貨前後での取引が続いています。
複利を活かすためなら当然ここは20万通貨以上に増やすべきなのでしょうが、積み上げた利益が消えてしまうのが怖くて躊躇ってしまいます。プロの方々は絶対的な損失額(相対的にはリスクは変わっていないので)の増加を恐れることなくポジションを取り続けているのだとすると、やはりすごいです。このへんのメンタルコントロールも学んでいきたいです!
読者のみなさま、来週もどうぞよろしくお願いします。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
FX大学対抗戦随一の高いレバレッジを掛けて取引を行う上田さん。よくぞここまで!という増加となっています。最初は損益のブレが大きかったものの、今回の取引では損失をキッチリと1%程度に抑えるなど、安定した資金管理が行われています。ハイレバレッジは危険だと言われますが、損失と利益のバランスが取れていれば良いので、相場に振らされなければ大丈夫でしょう。
さて、11月4日のBOE(イングランド銀行=英中央銀行)では利上げ見送りとなり大きく動き始めました。ここから大きく突き放せるかどうかに注目です。
前週からの損益 プラス7万5780円
10月29日現在 151万8557円
大阪府出身。
チャートとにらめっこ、かなり悔しい(慶応義塾大学 トリオネアさん)
10月28日(木)
今週(10月25日週)は、週の前半は大学の課題などに追われていたのもあってチャートを見る時間がほとんど取れなかったが、木曜になってようやく時間を確保できたのでポンド円のチャートを久しぶりに見てみたところ下の図1のようになった。
ちょうど値幅的には天井を付けてから反転して下落トレンドを形成しているところで、個人的に注目しているのは大きな青色チャネルの半値辺りを割り込んで三尊を形成するか、下落トレンドから反転して上昇トレンドを形成するかである。自分の中ではそこで大きく跳ねる可能性が高いと感じているので、上昇トレンドを作るシナリオを元にトレードしていきたいと思っている。
10月29日(金)
下の図1での細い右下下がりチャネルの上限付近にポンド円が夜頃位置してきたので、売りポジションを取ろうか迷ったのだが、完全に落ちるとは自信が持てなかったので結局ノーポジで静観することにした。図1よりもかなり細かく見た時に上昇の値幅的にもう少し上まで来る可能性を考慮していたので、翌日の土曜日(30日)にチャートを確認した時に勢いよく下落していたのを見て、かなり悔しい思いをした。
今週は結局ノートレードで終わったが、来週からは積極的に下落や上昇の波にうまく乗っていきたいと思う。
今週の損益は、プラス・マイナスゼロ。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
11月4日の英中央銀行(イングランド銀行)の金融政策会合では、FX会社の経済指標欄で見られる市場予想は「政策変更なし」でした。しかし、実際には半数以上が利上げを見込んでおり、ゴールドマン・サックスは0.15%の利上げ、0.4%もあり得ると予想していました。しかし、蓋を開けてみれば利上げはなく、投票比率も7対2で政策金利を決定、6対3で量的緩和を決定と緩和的でした。FRB(米連邦準備制度理事会)がテーパリング(量的緩和の縮小)を決定したタイミングであれば、引き締めに動きやすいとみていた市場参加者も多かったのか、ポンド円は2円ほど下落し、テクニカル的には150円台をつけにいく動きとなっています。
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月29日現在 132万7907円
米ドル円、方向性つかめず......(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の相場(10月25日~29日)
今週発表の重要指標
27日 BOC(カナダ中央銀行)政策金利(カナダ)
28日 BOJ(日本銀行)政策金利(日本)
ECB(欧州中央銀行)政策金利(ヨーロッパ)
10月上旬から始まった円安相場はいまだ収まることはなく、米ドル円は1ドル=103.500から104.500円でレンジに入っている。上は104.500円、下は103.000円を割れば一気に動くことが予想されるものの、まだその兆候は見られない。とはいえ、11月4日には米国はFOMCを控え、早期テーパリング(量的緩和の縮小)も市場では考えられているため、慎重にポジションを取っていきたい。
27日、カナダ中央銀行は政策金利を0.25%で据え置いた。REUTERSによれば、同銀行は原材料の高騰と供給の問題から2022年はインフレが目標値を上回るとして、利上げを3か月早める可能性を示した。また、自国のワクチン接種率・雇用の堅調・経済回復を理由に債券の買い入れを終了すると発表し、インフレ率見通しを3.4%に引き上げた。
カナダドル円は、27日23時からの1時間足で最高値92.474円、最低値91.416円の長い陽線をつけ、発表前の下落を戻す形となった。その後は92.000円周辺を横に推移している。
日銀の政策金利発表はゼロ金利継続で特段サプライズはなく、チャートにも大きな変動はなかったが、28日夜には米ドル円が1ドル=103.500円を割ることになった。
ECB政策金利は0.00%で市場予想どおりの据え置きとなった。JETROビジネス短信によれば、ラガルド総裁は記者会見で現状インフレ率が目標値を超えているものの、期末には低下する可能性が高いとして、しばらくは政策金利を維持することを示した。また、債券・国債の買い入れプログラムも継続するとした。ユーロ円は28日21時からの1時間足で最高値132.268円、最低値131.538円の陽線を付けたものの、週末には元に戻る形となった。
◆ 今週のトレード
今週は、全体的にレンジに近い通貨ペアが多く、思うようにポジションが取れなかった。
米ドル円:1ドル=114.000円を上に割ったタイミングで5lotロング(買い)エントリーしたものの損切り。マイナス5000円。今週のドル円相場は、114円を少し超えたものの勢いはなく、方向性をつかむのが困難だった。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
米ドル円は1ドル=114円半ばが非常に重たい動きとなっています。衆院選で自民党が大きく議席数を減らしていれば、またはFOMC(米連邦公開市場委員会)で毎月150億ドルペースの資産買い入れを200億ドルに増加すれば突破していたかもしれません。Fed(米政策)金利先物をみると、むしろ後者を織り込みつつあったため、ドル円は『安定推移』となっているのでしょう。
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そして、輸出企業の売りが強いのか東京市場でとにかく上値が重くなる傾向があり、デイトレードに生かすチャンスではないでしょうか。
前週からの損益 マイナス5000円 10月29日現在 130 万5648円
短期トレードで勝負!(専修大学 めがねちゃんさん)
こんにちは、めがねちゃんです!
今週(10月25日週)はスイングというよりも、短期トレードの練習を試みようとした週でした。今まで私は上位の時間足で見ていましたが、上位の足だと動きが緩く、エントリーするタイミングやポイントを待つのがしんどくなってトレードできなくなったので、短期取引を強化することにしました。上位足はいい感じのタイミングが来たら長く重ねて持つ用にします。
今週は短期取引でEUR/JPY(ユーロ円)を選びました。エントリー根拠は日足で天井圏であったことと、15分足で下降トレンドを形成していたことです。そして、モダモダしていたのでモダモダの上限から下限まで取れたらいいなくらいの気持ちでエントリーしました。ただ、利益確定ゾーンまで届く前にバイトの時間になってしまい、そのまま放置していたらレジサポラインをブレイクしてプラス89pipsも取れました。プラス13万3000円。
今回は偶然大きく値幅を取れたのでいいですが、短期トレードは利益が少ない分ロットを少し増やして15ロットにしました。週末というのもありそうですが、不注意でこんなに動くのが少し怖いので計算を見直そうと思います。自分のトレードの期待値が分かれば解決しそうですが、手法検証できるものがあったら教えてください。
リスクについて調べたら1ケタ%が多いように感じます。リスクリワードなどもあって一概に言えないのですが、「トータルで勝つ」という考え方のFXなので勝率のためにも回数は大切なのかな?と思いました。勝率とか計算したことないですが、隙間時間にノートにまとめてある分だけでもやってみようと思います。
獲得利益は89pips(プラス13万3000円)。
合計金額は151万485円
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
大勝おめでとうございます!
ユーロ円は、ドル円とユーロドルの掛け算通貨であるため、ドル高のときはドル円が上昇しユーロドルは下落、つまりユーロ円は動きづらくなるという取引が難しい通貨ペアです。そのため、リスクオン相場でドル買い、他通貨買い、円売りとなるなど、ドル円とユーロドルの方向性が同じになった際に取引するとよいでしょう。
さて、リスク管理では、1~2%が多くなります。これには、損失が続いた際の挽回に大きくかかわってくるためです。たとえば、1度のトレードの損失を5%にした場合、3連敗すれば15%ほど資産が減少します。しかし、そこから5%の資産増加を3回繰り返しても元の資産には戻らないのです。
利益が先行していれば良いですが、負けトレードから始まるとかなり厳しいことになります。そのため、何度も取引を繰り返すことになるデイトレードでの損失は小さく抑えることが重要なのです。
前週からの損益 プラス13万3000円
10月29日現在 151万485円
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/