米国の原油在庫統計が気になる(一橋大学 ボンゴレさん)
メキシコペソを保有している私にとって今週最も大きかったニュースは週間原油在庫統計です。これはアメリカのエネルギー情報局(EIA)が毎週発表している米国内の石油在庫状況です。27日に発表された結果は、市場予想を大きく上回りました。需給ひっ迫懸念が薄れたと判断されたのか、原油先物は売りが広がり、価格が下落。これに伴いメキシコペソは対円で下落しました。
個人的には原油価格の上昇や高止まりは、経済の正常化だけでなく特に秋冬は暖房などでさらに需要も増えると思うので、今後も継続すると考えています。実際、WTI原油先物価格は27日に下落した後は上昇に転じているように見えます。メキシコペソも5.6円台後半までは回復すると考え、新しく買いポジションを増やすべく、指値注文を1メキシコペソ=5.5円、5.45円で行いました。まだ約定はされていないので、どうなるかは来週の相場次第です。どこまで下がるのかわからないうえ、証拠金維持率が低下するのも怖いので、適宜損切りをするかもしれません。来週はついにずっと気になっていたOPECプラスの閣僚級会合が開かれるので、追加増産に踏み切るかどうか、結果がメキシコペソ円にどう影響するか気を付けたいと思います。
今週の決済益はスワップポイントで獲得した4700円です。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
メキシコペソに大きな影響を与える原油動向を左右するOPEC(石油輸出国機構)プラスが11月4日に開催されました。原油高に苦しむ国が増産を求めるなか、産油国はこの相場の恩恵にあずかるべく冷静に現状の増産ペースを維持しました。市場予想通りですが、これで世界のインフレ率は高止まりすることになるでしょう。
興味深いニュースは、サウジアラビアが増産を続け、12月には節目の日量1000万バレルに達すると中東メディアが報じ、原油は売られる展開となりました。こうなると、次のOPECプラスでは増産ペース拡大が期待できそうです。
前週からの損益 プラス4700円
10月29日現在 156万7985円
神奈川県出身。