46歳の吉村知事は「ポップスター」
海外メディアも注目する維新の会の躍進ぶりですが、その立役者として名を轟かせているのが大阪府の吉村洋文知事です。「日本政界の期待の星」とまで賞するメディアが現れました。
Japan's rising political star is a young governor from Osaka, who is the face of a right-wing, populist party
(日本政界の期待の星は、大阪の若い政治家で、右派とポピュリスト政党の顔だ:インサイダー)
吉村知事といえば、うがい薬が新型コロナ対策になると発信した「イソジンうがい会見」を思い出します。意地の悪い(!)海外メディアのことですから、もちろん「うがい薬のパニック買いを引き起こした」と、暗い過去を押さえることは忘れません。それでも、高いコミュニケーション能力とリーダーシップでコロナ禍を率いて、「ポップスターのような人気」を博するに至った、と報じています。
さらに、110万人を超えるフォロワー数を誇る「Twitter-friendly」(ツイッターフレンドリー)な政治家であり、46歳という彼の年齢は、「政府の主要な5つのポストが平均71歳の政治家で占められている(インサイダー)」日本において、群を抜いて若いという点も強調されています。
46歳の若き「ツイッター使い」の「右派政治家」。今のところ、海外メディアは「お手並み拝見」といったスタンスでしょうか。
それでは、「今週のニュースな英語」は「quadruple」(4倍に増える)を取り上げます。「double」(2倍)、「triple」(3倍)と比べてあまりなじみのない単語ですが、これを機にインプットしておきましょう。
Our stock earning quadrupled
(我々の株の利益が4倍になった)
The population of the city has quadrupled
(市の人口が4倍に増えた)
The population of the city has quadrupled in the last 30 years
(市の人口は、この30年間で4倍に増えた)
The cost of living has quadrupled in the last 20 years
(生活コストはこの20年間で4倍に増えた)
それにしても、今回の衆議院選挙でも政権交代は実現しませんでした。コロナ禍での与党の政治手腕が厳しく問われ、動きが激しい他国の選挙と比べたら、日本の選挙は話題性に乏しいのでしょうか。海外メディアの注目を集めるのが吉村府知事だけ、というのも何となく寂しい気がしました。(井津川倫子)