ライバルは米テスラと日産アリア トヨタが「本気」で初の世界戦略EV、スバルとの共同開発 2022年発売へ

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「トヨタが本気を出せば、これぐらいのEVは簡単に作れる」

   日米欧でSUVのEVモデルの開発は相次いでおり、独BMWは2021年7月、最新となる「iX」の量産を開始した。iXはトヨタのbZ4Xと同様、BMWがEV専用に開発した次世代本格EVだ。

   iXのバッテリー容量は111.5kWhと76.6kWhの2仕様があり、航続距離はそれぞれ630キロメートル、425キロメートルとなる。性能的には日産アリアやトヨタbZ4Xのライバルになりそうだが、iXの日本での販売価格は1000万円を超えており、価格設定が別格だ。

   トヨタはこれまでハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)の開発に注力し、「EV開発に出遅れた」などとメディアで批判されることが多かった。

   日産、BMWのほか、フォルクスワーゲンなど世界の大手ライバルメーカーがEVに本格参入するなか、トヨタとしても手をこまねいているわけにはいかなかったのだろう。

   今回の発表データを見る限り、トヨタのbZ4Xは先行するテスラや日産と互角か凌駕する性能を有している。HV開発で電動化の技術を蓄積してきたトヨタだけに、今回の発表で「トヨタが本気を出せば、これぐらいのEVは簡単に作れる」とライバルに言っているように感じた。

   ただし、市場の評価はわからない。今冬の日産アリア、22年のトヨタbZ4Xは、この分野でテスラなど欧米メーカーと戦うことになり、日本メーカーの実力が示されることだろう。(ジャーナリスト 岩城諒)

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