岸田内閣に漂う「麻生政権臭さ」
話は変わるが、筆者は現在の岸田文雄内閣からは、2008年から約1年続いた麻生太郎内閣っぽい臭いを常に感じている。小泉改革の後を受けて成立しながら、郵政民営化反対派の議員を続々と復党させ、「自分は改革には賛成じゃなかった」などと言い放ち、改革を求める無党派層からそっぽを向かれて2009年に下野した、あの麻生内閣だ。
「行き過ぎた新自由主義を修正し、新しい資本主義を作る」と言い出した岸田さんは、筆者の目から見ると、当時の麻生さんと思い切りかぶって見えてしまう。
とはいえ、共産党と共闘する立憲民主党はとうてい改革派の受け皿にはなりえない。おそらく維新はそこに勝機を見出し、改革を強くアピールすることで自民党から漂流した無党派層を取り込みに行ったのだろう。
そして、それは見事に成功したように見える。