東京外国為替市場 日米の金利差拡大でドル一段高か?
ドル・円予想レンジ:1ドル=113円00銭~115円00銭
2021年10月29日(金)終値 114円00銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが強含みの動きだった。週初の米国の経済指標が市場予想を上回ったことで、ドルは一時1ドル=114円台前半まで上昇したが、その後の経済指標が市場予想を下回ったことで、ドルは1ドル=113円台半ばまで反落した。週末にかけてドルはジリ高に推移し、1ドル=114円台を回復した。
今週のドル円相場は、ドルが底堅い動きとなりそうだ。注目は、11月2、3日のFOMC(米連邦公開市場委員会)での量的緩和の縮小(テーパリング)に向けた動き。具体的な動きが出れば、日米の金利差の拡大観測を背景にドルは一段高となるだろう。さらに、米国の経済統計の結果、特に週末の雇用統計の結果次第では、早期の量的緩和縮小観測が強まる可能性があり、ドル買い材料となる。
ただ、4日のOPEC(石油輸出国機構)プラス会合が増産に否定的な結果となれば、さらなる原油高を嫌気し、ドル売り材料になる可能性も否定できない。
経済指標は、国内では11月1日に10月の新車販売台数、2日に日本銀行の金融政策決定会合議事要旨(9月21、22日開催分)、5日に9月の家計調査などが予定されている。
海外では、11月1日に中国の10月の財新製造業PMI、米国の10月のISM製造業景況指数、2日にFOMC(米連邦公開市場委員会)、3日にFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長会見、米国の10月のADP雇用統計とISM非製造業景況指数、4日に米国の9月の貿易収支、5日に米国の10月の雇用統計などが予定されている。
(鷲尾香一)