大混戦のFX大学対抗戦 Aグループ。先週(2021年10月11日週)のトップ、専修大学のめがねちゃんさんは、新型コロナウイルスのワクチン接種の副作用でまったくチャートを見られず、取引できなかった。
追いかける北海道大学の上田晃史さんは、急速な円安の進展に乗って英ポンド円をショート(売り)ポジションで利益を狙いに。「予想どおりうまくいってくれました」と、ほくそ笑む。これで首位に立った。
明治大学の佐藤諒さんは、先週の失敗から学び、「売り」ポジションで慎重に勝負。しっかりとプラスを確保。慶応義塾大学のトリオネアさんは多忙のため取引をお休みしたが、まだまだ巻き返し可能だ。
英ポンド、滅多にない急騰で大勝!(北海道大学 上田晃史さん)
上表が取引結果です。
結果は21万5640円のプラスで、最終残高は144万2777円となりました。取引したのは2回だけでしたが、2021年10月18日週は大きくプラスを確保することができました。
2週間取引ができていないあいだに、英ポンド円含め急速な円安が進みました。ポンド円の場合には2週間ほどで1ポンド=150円から158円までと、為替相場にしては滅多にないレベルです。
10月18日(月)になっても、依然として円安方向にチャートが動いており、どこまで行くかわからない恐ろしさがあったので手が出せませんでした。しかし10月20日には一たん円安方向が止まって1ポンド=158.2円から157.1円までの1円以上の下げを見せることになりました。
これらのことから158円が今の上限だろう(短期的に159円まではいかない)と考え、そこでショート(売り)ポジションで利益を狙いにいけると考えました。それで計2回ポジションを取り、予想どおりうまくいってくれました。
FXをやるようになってから、為替と実生活について自分の中で知識がリンクすることが増えました。今回の円安はまさにそうで、ガソリン代が高くなっているのは円安&原油高のせいですし、このまま円安が続くようでは外国(特に米国とヨーロッパ)からの輸入品はかなり高くなることが予想できます。さまざまな製品の原材料の価格が高くなれば、日本のインフレ圧力に繋がります。
自分は日本に住んでいるので物価が高くなるのはキツイものがありますし、さまざまなマクロ的要因があるとはいえ、日本円の弱さが表れたのではと考えてしまいます。日本株も含め、日本の金融商品は機関投資家などから他国の変動に対するリスクヘッジに用いられると聞いたことがあります。
これでは日本市場にとって大きな圧力になりますしなんとかして欲しいです。
来週以降のトレードとしては抵抗線を意識しつつ、もし円安方向に進むようなら、さらなるトレンドが発生しそうですし、一方で円高方向に進むといっても下限がしれていると思いますので、レンジ相場になるかなぁと思ったトレードを行なえたらベストです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
原油高などの高いインフレに悩むイギリスを見て、ポンドの上昇にうまく乗りましたね。
11月4日の中央銀行の会合で0.15%の利上げが見込まれており、ポンドに強気な見方は根強くなっています。イギリスの景気回復と英中銀(イングランド銀行)が11月と2月に利上げを実施すると、ポンドドルは年末までに1.40ドル(ドル円114円で約161円)まで上昇するという見通しも出ています。
前週からの損益 プラス21万5640円
10月22日現在 144万2777円
大阪府出身。
前回の失敗を生かして「売り」は慎重に(明治大学 佐野快斗さん)
◆ 今週の相場(10月18日~22日)
今週発表の指標
18日 ニュージーランド第三四半期消費者物価指数
20日 英国消費者物価指数、カナダ消費者物価指数
21日 トルコTCMB(トルコ中央銀行)政策金利発表
22日 英国小売売上高、カナダ小売売上高
先々週に引き続き、円安相場が継続している。22日終値で、ドル円は1ドル=113.460円、ユーロ円は1ユーロ=132.155円、ポンド円は1ポンド=156.143円と高値圏から落ちる様子はない。しかしながら、トルコリラ円は2021年3月時点で1トルコリラ=15円程度だったのが、10月22日現在で11.711円と下落を続けている。
JETROによれば、トルコ中央銀行は21日の発表で、政策金利を9月に引き続き18%から16%へ引き下げることを決定した。これを機にトルコリラは史上最安値を付け、ロックダウンなどコロナ政策の緩和が進む一方で、インフレなどと併せて悪循環に陥っている。
欧米各国が利上げを早めるか検討しているなか、ゼロ金利を続ける日本、利下げを行ったトルコと、明暗が分かれる1週間となった。
日本は31日に衆議院選を迎えるため、少し動く可能性があるものの、この形はしばらく続きそうだ。
9月分の英国CPI(消費者物価指数)は前年同月比プラス3.1%とREUTERSがまとめた市場予想のプラス3.2%に反し、8月のプラス3.2%から若干の鈍化を見せた。Newsweek日本版の英国チーフエコノミスト:イエール・セルフィン氏によれば、2か月インフレ率が3%を超えており、10月以降もこの傾向は続くだろうと述べた。
インフレ率上昇の原因は消費財・エネルギー価格の高騰と考えられ、特にエネルギー需要が増加する冬がくるため、政府の対応に注目していく必要がある。
◆ 今週のトレード
ドル円:21日、1ドル=114.000円を割ったところで3lotショート(売り)。前回の失敗からショートは慎重に行き10pipsだけとり、決済。プラス3000円。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
トルコは、金融政策のセオリーを無視した行動に出ています。インフレ率が高止まりをしているなか、利下げを行うという暴挙に出ました。これにより、インフレが加速することになるでしょう。通常、利上げを行うと価格が上昇するはずですが、トルコの状況をみてトルコリラは史上最安値を更新。経済が悪化する見通しは強くなり、買う理由は見当たらないように思います。利下げを促進するエルドアン大統領は、自身の意見に反対する役員を解任する行為に出ていますから、もはや誰も止められません。こうなると、FXの通貨ペア選定では、トルコを売って利上げ傾向にある通貨を買うことが最大のパフォーマンスを上げることになりそうです。
10月22日現在 131万648円
ワクチン接種の副作用で取引できませんでした(専修大学 めがねちゃんさん)
こんにちは。めがねちゃんです!
今週は、週初めは新型コロナウイルスのワクチン接種の副作用で、まったくチャートを見ておらず、後半はゼミで忙しかったので、クロス円のトレードはできませんでした。
そして、最近は予想と違うことが起こりすぎているので、来週に向けて状況の整理をしようと思います。
USD/JPY(米ドル円)は、週足水平に当たって下がっいて、上髭陰線が出ました。また、日足で天井圏によくみられるようなろうそく足が数本出現しています。もうそろそろ上昇トレンドの上値が重そうだなと思いました。GBP/JPY(英ポンド円)は日足水平線を反発し、週足のチャネルを上ブレイクしたが戻ってきました。
日足・週足の水平線とチャネルに対して反発するかどうかを見ていきたいです。今のところ長い間の大きいレンジ上限が現在の値なのでかなり壁が高いように感じました。EURJPY(ユーロ・円)も日足水平線に抵抗していますが、前回の高値を超えていない状態です。EUR/JPY(ユーロ円)は簡易的なレジサポが多く、押し戻りの位置が多すぎるので、EUR/JPY(ユーロ円)に関しては高値や安値の他に圧力なども見ていきたいです。
USD/JPY(米ドル円)は現状、下目線。GBP/JPY(ポンド円)は陰線が確定してから下目線、EUR/JPY(ユーロ円)は下目線と、下目線が多いです。
ただ、上に行くこともあるだろうし、大まかな雰囲気任せにトレードをするよりも下位足をみて短期のトレードをしていきたいです。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
主要通貨のクロス円の多くが上昇トレンド入りしているなか、日足で見るとどの通貨ペアが強く見えるでしょうか。年初高値からどれだけ上振れているかどうかをひとつの判断指標としてみてはいかがでしょうか。コメント記載時点(10月28日)では、米ドル円は2円、ユーロ円とオーストラリア(豪)ドル円は未達成、英ポンド円とニュージーランド(NZ)ドルは1円50銭、カナダ円は50銭程度となっています。
こう見ると、ドル円が一番強く、次いでパーセンテージではNZドル円となります。日本の政治問題と金融緩和の継続からくる円売りと、利上げの先頭を走るニュージーランド、そして2番手に迫ろうとしている英ポンドという流れになっています。つまり、為替は金融政策によるところが大きいことが明確にわかりますね。
10月22日現在 137万7485円
◆ 多忙のため取引をお休みしました(慶応義塾大学 トリオネアさん)
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月22日現在 132万7907円
慶應義塾大学商学部3年、神奈川県出身。FX自体を知ったのは約3年前。尊敬するトレーダーの方の某ブログを見てから真剣にFXに取り組み始め、実際の取引歴は1年半ぐらいの初心者。今回のFX大学対抗戦での目標は、利益率100%の200万円! 口だけ番長にならないよう頑張ります!(笑)
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/