今週(2021年10月18日週)は週半ばの20日、米ビットコイン先物ETF(上場投資信託)の上場承認をきっかけとした急騰で、ビットコインが史上最高値となる6万6000ドル(約760万円)まで上昇。その後に急落するなど、動きが激しかった。
そんな相場の動きに翻弄されたのが、北海道大学の渡部真人さん。「結論をいえば、10月21日に利益を確定すべきであった」と悔やむ。一方、リップルとイーサリアムを保有する明治大学のakiさんは、ビットコインの動きを冷静に見ていた。動じず、わずかだが、含み益を得た。慶応義塾大学の1028さんは取引を見送り。
ビットコイン高値更新! 週末には一服(北海道大学 渡部真人さん)
結論をいえば、10月21日に利益を確定すべきであった、という感想だ。先週、ビットコインETF(上場投資信託)がSEC(米証券取引委員会)に史上初めて承認されたと注目を浴びていたが、正直影響は一時的だと思っていた。
買うタイミングさえ遅かったかもしれないと前の記事に書いた。しかし、予想外にも熱狂は続いたのだ。
ビットコインは史上最高値を更新し続け10月21日には760万円を超えた。その時には360円の利益が出ていたので10%で利益を確定してもよかったのだが、もしや800万円に到達するのではないかと思い、ホールドしたところ、約760万円を最高値に翌22日から下がり続けている。
先週から、マイナス78円の損失だ。大きな下がりではないのだが、傾向は下落傾向だ。原油高や通貨安の状況は先週から変わらずだが、中国の不動産大手、恒大集団の債務不履行は10月23日に不安解消されたこと、10月決算の米国企業が好決算を発表したことで、米ダウ平均株価が伸びていることは、ビットコインのブームで利益を確定した投資家たちのマネーが再び株へ向かっているのではないかと予想。ブームに乗り遅れたわけではないが、居眠りして降りようと予定していたところで降りられなかったというイメージだ。
しかし、これは結果論であってあの時800万円まで行くのではという予想はそこまで大それたわけではないと思っている。ビットフライヤーの決済手数料は高いので、ある程度利益を積み上げる必要があるのでホールドという選択は後悔してない......と思う。
ちなみに、しっかりと全財産を使ってビットコインを購入している。
10月は3月決算の日本企業の3期決算短信が出る。三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車、ENEOSなど日本株にも注目が集まる。株と仮想通貨が比例の関係にあるのか、反比例の関係にあるのかははっきりとは言えないが、10月度は反比例の性格が出るのではないか。中国・恒大集団の債務不履行問題はリーマンショックとは違い、巨大な金融不安にもなりえないことから、仮想通貨の伸びは一服すると読んだ。3700円から1万円にもっていくのは、なかなか難しい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ビットコインETF(上場投資信託)の承認という歴史的な日を迎えて、次に注目されたのが売買代金と運用資産でした。それはどちらの歴史的な記録となり、契約する先物がなくなるのではないかというほど活況となり、相場は材料出尽くしとはならずに上昇しました。ビットコインは370万円付近まで上昇しましたが、ここまでは上昇する可能性が高いというヒントがありました。その価格帯はCEMのビットコイン先物がビットコインETFの承認前に付けていた価格で、現物との乖離率が15%ほどありました。日本でもビットフライヤーのレバレッジ取引は乖離する傾向にあるため、そういった指標を参考にしてみてはいかがでしょうか。
前週からの損益 マイナス78円
10月22日現在 3622円
ビットコイン、最高値と急落と......(明治大学 akiさん)
こんにちは。akiです。
今週(10月18日週)はビットコインの値動きが大きい週になりました。週半ばの20日には、史上最高値となる約6万6000ドル(約760万円)まで上昇。私は、今回の価格上昇の一因としてアメリカ発のビットコイン先物があるのではないかと考えます。「プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジー ETF(ProShares Bitcoin Strategy ETF)」はアメリカ発のビットコイン先物ETF(上場投資信託)です。19日に取引開始となり、トレーダーの注目を集めていました。
私も、暗号資産(仮想通貨)市場に影響力を持つビットコインが史上最高値を更新したことによって、仮想通貨市場全体が上昇傾向に乗るよう、期待しています。
1日あけて21日朝、ビットコインの価格が6万5000ドル前後から8200ドルにまで、約87%急落しました。これは仮想通貨交換者バイナンスの米国における交換所のみで起きた現象で、他の交換所では同様の動きは起きておらず、バイナンスではすぐに元の価格水準に戻りましたが、チャートには長い垂線が描かれていました。 バイナンス米国部門の発表によると、トレーディングアルゴリズムのバグによって急落が起きたそうです。バグはすぐに修正されましたが、この急落によって592.8ビットコインが取引されました。これは現在の時価で4000万ドル(約45億5800万円)に相当するとのことです。
このような現象は、通常トレーダーが意図した取引の詳細を間違え、価格や注文規模を誤入力することによって生じます。たとえば、交換所で控えている注文をはるかに上回る、とてつもなく大規模な取引が発注されれば価格は即座に大幅に下落します。
過去に似たような事態に陥った例として有名なのは、米国株式市場の2010年5月に起きたフラッシュクラッシュが挙げられますが、以来、株式市場では再発を免れています。
暗号資産市場ではよくシステムのバグによって価格が急落するニュースをよく目にするように思います。トレーダーの中でもこういったニュースを見て、夢見る人とリスクが高すぎると考える人とが2分化されるために、暗号資産市場の将来性について、まだ疑問が残ります。
今週の資産は、1万1664円(リップル:725円、イーサリアム:720円)。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス
暗号資産交換業者のシステムの脆弱さは、多くのトレーダーの悩みというところです。証券会社やFX 会社でも発生することはありますが、絶対的な差があります。交換業者の方と話をした際には、通常相場と相場の急変でトレーダーの注文が殺到する時の差の処理能力のバッファ部分が、FXと2倍ほど違う業者があるなど、24時間365日動き続ける仮想通貨市場に対する意識の甘さを感じざるを得ません。また、事業者協会もそのようなルールづくりを特に行っておらず、業界全体の甘さがにじみ出ていません。残念ですが、利用者一人ひとりが声を上げていくしかなさそうですね。
前週からの損益 プラス88円
10月22日現在 1万1664円
◆ 多忙のためお休みしました(慶応義塾大学 1028さん)
前週からの損益 マイナス・マイナスゼロ
10月22日現在 1万7円
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール学生投資連合USIC
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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