一橋大がコツコツ作戦で首位固め、明大は英ポンドで、慶大と同志社大はスキャルピングで利益(第22節)【FX大学対抗戦 Bグループ】

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   FX大学対抗戦は第22節(2021年10月18日週)を迎えた。Bグループのトップを走る一橋大学のボンゴレさんは、「月末は大学のレポートなどであまりチャートを見ることができなさそう」であることを見越して、スワップポイントを貯められるメキシコペソでコツコツと稼ぐ作戦だ。

   慶応義塾大学の2Gさんは、なかなか落ち着いて取引できる時間がなかったことから、スキャルピングに挑戦。しっかり、利益を得た。同志社大学のFOXさんも、スキャルピングが板についてきた。「なかなか思うように勝てることが少なくなってきて、伸び悩んでいたが、今週少しステップアップした気がする」と、胸を張る。

   明治大学の佐藤諒さんは、ロング(買い)で保有している英ポンド円をすべて売却。利益を確定した。早稲田大学のNAKAMURAさんは、多忙のため取引をお休みした。

  • 慶応義塾、明治、一橋、同志社の各大学がそろって笑顔!
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スキャルピングで利益がっちり!(慶応義塾大学 2Gさん)

   FX大学対抗戦22週目。今週(2021年10月18日週)も時間が取れず、なかなか取引に臨めなかった。またスキャルピングに挑戦し、結果的に1万6200円の利益となった。

   来週こそはしっかり腰を据えてトレードに臨みたいので、今回もいつもどおり今週の流れと今後の動きを整理したい。

◆今週の流れ
10月18日週は、売買が交錯した。原油高が一段と進行するなどインフレ警戒が高まった。これまでインフレ高進は一時的としてきた、先進各国の金融当局者らもインフレが予想よりも長期化するのかどうか見極めが必要との認識を示してきている。
利上げ期待を反映して米国債など主要国の債券利回りが上昇。米10年債利回りは節目の1.70%に達した。英国では短期金融市場で11月、12月の利上げを織り込む動きがみられた。その一方で、米株式市場ではS&P500指数が最高値を更新しており、インフレ警戒の割には活況を呈した。
週末には中国の不動産大手、恒大集団がドル建て社債の利払いを実施と報じられムードが好転した。日米金利差の拡大見通しとともにドル円は一時114.70円レベルと約4年ぶりの高値水準をつけた。
しかし、115円の節目を目前に高値警戒感で113円台へと押し戻される動きがあった。ドル相場は全般にドル安傾向が続いたが、米債利回りの上昇もあってドル安の勢いは限定的だった。ユーロドルは1.16台での上下動。ポンドドルは1.37台から1.38台前半で振幅。クロス円はドル円の上値が重くなる動きとともにやや売りに押された。

bp>◆今後の動き
来週は欧米の国内総生産(GDP)、金融政策では欧州中央銀行(ECB)の定例理事会、カナダ中央銀行、日本銀行の金融政策決定会合に注目が集まる。そのほか、英国は予算を発表予定。
ECBは政策決定において、影響力の強いレーン専務理事やラガルド総裁が、インフレが一時的との見方を維持しており、ハト派姿勢を維持すると見られる。タカ派で知られるドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は、すでに年末の退任を発表済み。日銀も大規模緩和を維持する見通し。英米の金融政策当局がインフレ懸念を強め早期の利上げ観測が強まる一方で、ECBや日銀は、緩和の解除が遅れると見られるため、ドルやポンドに対してユーロや円が売られる傾向が強いと考えられる。
米国では今年に入り6%台の成長が続いたが、7~9月期は新型コロナウイルスの変異株の流行で経済活動の再開が滞ったほか、サプライチェーン混乱で、成長が2.5%増に鈍化する見込みだ。アトランタ連銀の見通しではわずか0.5%増。スタグフレーション懸念も根強い。
さらに、連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目している9月のPCEコアデフレーターは3.7%と、FRBが目標に掲げている2%のほぼ2倍近くに伸びが拡大する公算。パウエル議長は22日のイベントで供給混乱が2022年まで続く可能性を指摘。高インフレも想定以上に長期化する可能性が強いとしている。
テーパリング(量的緩和の縮小)を開始し、2022年中旬に終了する軌道にあるとしながらも早期の利上げは否定。ただ、もし、コアPCEが予想を上回った場合、早期の利上げ観測に伴うドル買いが強まる可能性がある。

◆児山将のワンポイントアドバイス
米ドル円相場の1ドル=115円は、そう簡単に上抜けることがない価格帯です。2017年5月から、5回も止められていることから、それを超える何かが来ないと突破しないと考えることができます。ちなみに、前回はトランプ氏が米大統領に当選し、期待感から大きく上昇しました。しかし、トランプ米大統領は金融緩和よりの姿勢であり、FRB(米連邦準備制度理事会)のバランスシートの安定を図るパウエル議長と対立。結果的にパウエル議長が折れることとなり、アメリカが好景気であるにもかかわらずドルは頭を押さえられる格好となりました。
今回はどうでしょうか? 高インフレ、金融引き締めサイクル、そして日本の選挙結果によっては円売りとなります。選挙結果に注目しましょう。

前週からの損益  プラス1万6200円
10月22日現在     120万6400円

慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学商学部2年。FXは高校生の頃に少し触ったが、損失が膨らみ休止。今回のFX大学対抗戦を機に学び直し、利益を出せるように励んでいきたい。

保有する英ポンドをすべて売却!(明治大学 佐藤諒さん)

   先週(10月11日週)の10月14日23時からロング(買い)で保有しているGBP/JPY(英ポンド円)をどうするかが今週(18日週)の課題でした。含み益が12万円ほどあったので、少しずつ利益を確定していくようなイメージでいました。

   月曜日(18日)からヨコヨコ相場が始まり、19日に大きく上昇。含み益が15万円ほどになりました。ここで利益を確定しようと思ったのですが、利益を伸ばしたいという思いがあったため、保有量の2分の1の量をショート(売り)してリスクを減らしました。今考えれば、ふつうに利益確定してもよかったかと思いました。

取引1 GBP/JPY 10月18日15時25分 ショートエントリー(2分の1)
保有分のリスクを低減するためにヘッジとしてショートしました。利益を減らしたくなくて、多少守りに入った形です。理論的には決済することと損益は変わりませんが、ロングポジションを減らしたくはなかったので、こういったトレードになりました。

取引2 GBP/JPY 10月22日23時43分 すべて決済
先週から持っていたロングポジションとヘッジポジションを決済しました。上昇相場の終わりを予感させるような三尊が形成されており、高値からも大きく下落していたため、来週に持ち越すメリットはないと考えました。週の終盤にかけて垂れてきましたが、ヘッジポジションのおかげでダメージを少なくすることができました。

ヘッジポジションで、プラス2万円。ロングポジションで、プラス10万5000円になり、合計12万5000円の含み益を確定しました。前週からは、プラス5000円になります。

   次週からは上昇相場の終了を見越してトレードしたいと思います。特にユーロ円をショートで狙っていきたいと思います。

◆児山将のワンポイントアドバイス
英ポンド円をトレードしたふたりが大きく利益を上げる結果となりました。利益確定の判断が素晴らしいですね。158円の前半で一度反落した後に、米ニューヨーク市場で大きく上昇。翌日の東京市場で再び同じレベルに戻したものの、売られる展開となりました。
これをみると、ドル円尾実需の売りが旺盛ではないのかと判断できます。2021年度の輸出企業及び製造業の106円76銭です(9月日銀短観より)。115円という巨大な節目の前で、持っているドルを売却しようという動きは至極全うでしょう。こうなると、東京でクロス円を売り、NY市場で買い戻すというトレードアイディアもありそうですが、いかがでしょうか。

前週からの損益  プラス5000円
10月22日現在     119万円

明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学商学部2年。投資歴2年。よくトレードするのはUSD/JPY(米ドル円)。東京在住です。

メキシコペソ1本で勝負!(一橋大学 ボンゴレさん)

   今月末は大学のレポートなどで、あまりチャートを見ることができなさそうであることを見越し、今週は2週間持ち続け、かつその間もスワップポイントを貯められるポジション作りを目指しました。

   複数通貨だとみる指標も増えて損切りなどで対応できなくなると思ったので、今回はメキシコペソに絞って取引をしました。

   今週(10月18日週)のメキシコペソ円は先週に比べると動きが緩やかだった印象です。1メキシコペソ=5.59円と5.63円のときに50万通貨ずつの買いポジションを得ました。原油高が産油国であるメキシコにプラスの影響を及ぼすこと、そして原油高は当分続くことを見越して買いポジションにしています。

   原油高は先週も触れたとおり、日本の輸出産業にマイナスな影響を与えることから、円安進行の要素でもあります。原油高が継続する限り、メキシコペソは日本円に対して高い状況が続くのではないかと考えました。政策金利が高めでスワップポイントを多く獲得できるのもメキシコペソを選んだ理由の一つです。

   11月4日にあるOPEC(石油輸出国機構)プラスの会合は、今後の石油増産の方向性を決め、メキシコペソにも大きく影響があると思うので、そこまで持ち続けられたらとは思っています。ポジションをさらに増やすかどうかは、先週のアドバイスのとおり、27日の米国の週間原油在庫統計を確認してから考える予定です。

   前週からの損益はスワップポイント分の2750円です。

◆児山将のワンポイントアドバイス
原油高を背景に高止まりするメキシコペソで上手に運用されていますね。市場の見通しでは、現在の原油価格をOPEC(石油輸出国機構)が早々手放すわけもなく、原油高は年明けしばらくまで続くという予想が大半だそうです。米国の原油需要の旺盛さが、カナダなどに比べると規模は小さいものの、対米原油輸出がそれなりの影響を持つメキシコ経済のプラス材料になっています。中南米通貨全般に対する買いが入る流れが継続しており、金融システム不安の後退などが新興国通貨への投資意欲を支えていると現地紙も報じているほどで、これらがメキシコペソへの資金流入の流れが継続する地盤となっています。

前週からの損益  プラス2750円
10月22日現在   156万3285円

一橋大学 ボンゴレ
一橋大学 ボンゴレ
一橋大学商学部2年。ふだんはファンダメンタルズ分析を通じた株式投資を勉強しており、FXは今回が初めてです。FX大学対抗戦を通じて実力をつけたいと思っています。
神奈川県出身。

スキャルピングが板についてきた(同志社大学 FOXさん)

   今週(2021年10月18日週)はしっかり毎日、アジア、ロンドン、ニューヨークとチャートに張り付けたので、学びの多い週だった。最近スキャルピングを始めてなかなか思うように勝てることが少なくなってきて、伸び悩んでいたが、今週少しステップアップした気がする。

   そのステップアップの原因を話していく。まず今までのスキャルピングでは、僕は波形メインでやっていた。プライスアクションも大事にしていたつもりだったが、結局よくよく考えてみるとプライスアクションを見ているつもりで、「つもり」にしか過ぎない。その「なんとなく」で捉えていくことは大事なのだが、波形にとらわれすぎて、どんなプライスアクションでもその形が来たら入るというような思考停止なエントリーをしていた。

   そこで10月18日(月曜)に、それを考えながらやっているとあることに気づいた。プライスアクションは1分足の中にも明確に存在する。そのプライスアクションを本気でみることを心がけた。なんとなくではなく。すると、さまざまなことがわかってきた。

   すべてを言語化するのは難しいので、ものすごく簡単にいうと、1分足の引けの動き、始まりの動き、速さ、伸び具合、さまざまな要因がある。そして月曜日。とにかくそれを意識して打ちまくった。練習で入ってみることをたくさんやって、その日にある程度感触をつかんだので、火曜日(19日)から、その期待値がありそうなところを中心に打つと見事に勝てるようになった。それでも、まだまだブラッシュアップされてないので、もっと確実性を高めていきたい。

◆今週の取引(ロットを2倍にした)
10月18日(月) マイナス20pips
19日(火)  プラス 9.5pips
20日(水)  プラス 16.2pips
21日(木) プラス 6.1pips
22日(金)  プラス 4.2pips
合計        プラス 16pips

◆児山将のワンポイントアドバイス
5営業日中4勝1敗と圧倒的成績ですね! 素晴らしいにつきます。初日を除けば、1日平均9pipsとなり、月間200pips程度と中堅トレーダーレベルです。わずか数か月で、スキャルピング開始してからのパフォーマンス安定させましたが、そのプロセスでは相場とご自身のトレードに真に向き合う姿勢と、気づく力の高さが結果に結びついたといえます。
スキャルピングは、相場の向こうにいる見えない相手の売買やポジションを感じることが重要なのですが、見事にそれをつかんだといえそうです。

前週からの損益  プラス3万2000円
10月22日現在     113万7020円

同志社大学 FOX
同志社大学 FOX
同志社大学経済学部3年。好きな言葉は「人の行く裏に道あり花の山」。ワンピースと宇宙兄弟好きです。投資経験はほぼなく、初心者。20歳になって少し経って取引口座を開き、FXを初めて3か月目くらい。資金をゼロにしないようにしたい。
福岡県出身。

◆多忙のため、取引をお休みしました(早稲田大学 NAKAMURAさん)

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
10月22日現在      108万4455円

早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学法学部3年。株式投資クラブforwardに所属。経験不足で至らない点も多々あるかと思いますが、温かい目で見ていただけると幸いです。初心者なりに試行錯誤してみますので、FXに触れたことのない方や、ぼくのようにほぼ初心者の方には親近感を持って読んでいただけると思います。よろしくお願いします!
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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