NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション(東京都品川区)が運営する「NTTコム リサーチ」の「SDGsに関する調査」によると、「SDGs」を認知している人は7割を超えるものの、「具体的な内容を知っている」人は3割程度にとどまることがわかった。2021年10月12日の発表。「SDGs」「持続可能な開発目標」という表記が「わかりづらい」と感じているという。
また、SDGsに取り組んでいる企業に対して、6割の人が好印象を持っている。SDGsの取り組みが、企業の好感度アップにつながることがわかった。
SDGs「内容を知っている」人は3割にとどまる。
調査のよると、SDGsの「内容を知っていて、関心がある」と答えた人は11.5%。「具体的な内容まで知っている」と答えた人は22.7%、「名前は知っている」とした人は40.0%、「知らない」人は25.8%だった。
最近はSDGsをテーマにしたテレビ番組が放送されたり、新聞が特集記事を組んだりするなど、耳にする機会は増えた。しかし、「SDGs」という言葉を知っている人は7割超と少なくないが、「具体的な内容を知っている」人は3割程度にとどまった=下の円グラフ参照。
そうしたことから、「SDGsの認知が進まない理由はどこにあるか」聞いたところ、44.6%が「『SDGs』というアルファベット4文字がわかりづらい」と回答。また、「具体的に何をすればよいのかわからない」と答えた人も40.4%にのぼった。
「持続可能な開発目標」という日本語表記についても、54.3%の人が「意味がわかりづらい」、39.3%が「もう少し浸透しやすいワードがよい」と答えた。アルファベット4文字の表記や「持続可能な開発目標」という日本語訳がわかりにくいことが、SDGsに対する関心度や浸透度に少なからず影響しているようだ。
また、SDGsの「17の目標」への関心を聞いたところ、関心度が最も高かった項目は、「すべての人に健康と福祉を」で49.2%。次いで「海の豊かさを守ろう」(46.2%)、「安全な水とトイレを世界中に」(43.7%)が上位を占めた=下図参照。
年代別でみると、「すべての人に健康と福祉を」はいずれの年代でも関心度が高かった。20代、30代では、「貧困をなくそう」への関心が高く、また40代~60代は「海の豊かさを守ろう」への関心が高いことがわかった。