「冷凍術」でおいしい料理が手軽にできる!? そのテクニックを伝授【食品のムダをなくす一冊】

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オススメは「下味冷凍」テクニック!

   冷凍中に調味する「下味冷凍」のテクニックがオススメだ。あらかじめ食材に下味をつけてから冷凍する方法だ。調味液でコーティングすることで、冷凍時の乾燥と酸化を防げる、味が染み込みやすい、調理時間が短縮できるなどのメリットがある。

   みりんやはちみつなど糖分を含んでいる調味液やオリーブオイルなど油分を含んでいる調味液を使うのがコツだ。

   たくさんのレシピを紹介しているが、もっとも出番が多いと思ったのは、「鶏肉のかんたん下味冷凍」だ。材料は鶏もも肉1枚(250グラム)。鶏肉の表面についている水分をペーパータオルでふき取る。鶏肉の表面にフォークを1センチ間隔に刺して穴をあけてから、両面にまんべんなく塩をふる。保存袋に鶏肉を入れ、オリーブオイル(大さじ1)を加えて全体になじませながら空気を抜き、なるべく平らに広げて冷凍する。解凍して焼けば、照り焼きになる。

   豚ロース肉にしょうゆとしょうがを加えて冷凍したものや、さばに薄く塩をふって冷凍したもの、野菜もきゅうりやだいおんに塩と酢を加えて冷凍したものがお勧めだ。

   食感を変えるための冷凍術もある。豆腐や卵、こんにゃく、しらたきは冷凍することによって食感が変わり、楽しめる。

   本書を読むうちに、自分がいかに食材をダメにしているかを痛感した。肉はその日に使う分を除いて、残りはすぐに冷凍する。丸ごとの生魚は真水に魚全体を漬け、氷漬けにして冷凍すれば鮮度を保つことができる、などの項目を読み、反省することしきりだった。

   読み終えてから、我が家の冷凍庫に立ち向かった。いつ冷凍したのか分からない食材ばかりだ。迷うことなく、すべて処分した。

   「食品ロス月間」ということで、関連書を取り上げたが、結果的に食品ロスを出してしまうことになった。だが、これからは食品ロスを出さないと誓った。賢く冷凍すれば、食品ロスはなくなる。野菜の冷凍術がもっとも役に立ちそうだ。(渡辺淳悦)

「ぐぐっと時短&もっと絶品! 決定版 感動の冷凍術」
西川剛史著
宝島社
990円(税込)

 
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