近年、「リベラルアーツ」という学問が注目されています。
ギリシャ・ローマ時代の「自由7科」(文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽)を起源とし、現代では教育機関に限定せず、現代人が社会で生きていくために必要不可欠な一般教養とされています。
「1日1テーマ解けば差がつく 大人の教養ドリル」(佐藤優 著)きずな出版
ドリルで学ぶリベラルアーツ
本書は、リベラルアーツについて毎日少しずつ楽しく学べる書き込み式のドリル形式の内容です。たとえば「リーマンショック」という言葉は誰でも聞いたことはあるでしょう。ところが「リーマンショック」について説明できる人はどれくらいいるのでしょうか。
その一部を覗いてみましょう。
<問題1> 空欄1~4に入る語句を選択肢から選びなさい。
サブプライムローンとは、アメリカで信用度の( 1 )住宅ローンを指した。高金利だが、購入した住宅を担保にして低金利のローンに乗り換えることによって低所得者が住宅を購入できた。しかし2006年にアメリカの住宅価格の伸びが止まり、返済不能者が続出。多くのローン会社の破たんにつながり、世界の株式市場にも影響が及び、世界同時株安となった。この2007年ごろの住宅バブル崩壊を( 2 )と言う。
一方、リーマンショックは、アメリカの投資銀行である( 3 )が2000年3月にITバブル崩壊の影響を受け、株価を大幅に下げていたのが元凶。2007年の( 2 )に加え、他分野にわたる資産価格の暴落を背景に、結局、( 3 )は2008年9月に倒産を申請。アメリカ史上、最大の倒産となり、一気に世界的金融危機が広がった。アメリカ大統領( 4 )が金融安定化法案に署名。日本でも株は大幅に下がり、1982年以来の安値を記録した。
※正解は記事の最後に。
<問題2>空欄5~9に入る語句を選択肢から選びなさい。
1980年代の金傲緩和政策によって、日本は( 5 )に突入した。当時の日本は 過度な好況とインフレに達し、景気の熱を冷ますため、1990年3月、日銀が急激な金融引き締め政策に転換。以後、徐々にバブル景気は終考に向かっていった。一方でソ連が崩壊し、東西の冷戦は終結。これによって資本主義は、暴走気味に走り始める。一方、1993年には欧州連合(EU)が設立。1995年1月の加恩国は 15か国であったが、2021年現在では27か国になっている。日本に目を転じると、不況から抜け出せず、1999年に日銀が金融緩和に乗り出し、景気回復対策( 6 )を行ったものの、その成果はなかなか出せなかった。そして2008年、リーマンショックが起きる。株価は下落したが、2010年代、安倍内閣発足ごろから( 7 )の効果もあり株価と新卒者の雇用は回復し、株価は202I年にバブル当時まで戻る最高値を示す。2015年には( 8 )が起き、EU加盟国であるがゆえにいっそうの問題となる。日本では2016年に日銀の市中銀行に対する( 9 )が導入され金融緩和政策を強める。だが実績を残せず、完全な回復がなされぬデフレと異常な株価高のなか、コロナ禍を迎えた。
※正解は記事の最後に