後世はどう評価? 麻生太郎「財務相」 戦後最長も財政悪化、赤木ファイル、舌禍など疑問符多く......

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麻生氏は辞任しないことで安倍政権を守った

   批判を浴びるのは、経済・財政政策だけにとどまらない。

   2018年に発覚した森友学園への国有地売却をめぐっては、同省の指示で公文書が改ざんされていたことが発覚。当時の理財局長だった佐川宣寿氏が主導したとされ、佐川氏は辞任に追い込まれた。

   この問題で財務省は省内調査を実施したものの、改ざん指示を受け自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54)が残した文書「赤木ファイル」の公開に抵抗するなど真相究明には終始、消極的だった。麻生氏の指導力も見えず、財務省批判が拡大する一因となった。

   そもそも、これだけの問題が起これば、大臣が引責辞任してもおかしくないところだが、第1次安倍政権の「辞任ドミノ」による崩壊の教訓から、麻生氏は辞任しないことで安倍政権を守ったといわれる。

   さらに、麻生氏自身の発言もたびたび物議をかもした。就任当時から問題発言を繰り返し、その発言内容がインターネット上で炎上するなど「トラブルメーカー」といえる状況でもあった。戦後最長任期という自らの輝かしい実績を、自らの舌禍で曇らせた恰好だ。

   「任期は長く、存在感もあったが、その実績となると『?』マークが付く。岸田政権はアベノミクスの負の側面を指摘し路線転換をはかっており、アベノミクス路線を支えてきた麻生氏の評価はますます難しくなる」。霞が関の現役官僚は、こう指摘する。

   麻生氏の「実績」は後世、どう評価されるのだろうか。(ジャーナリスト 白井俊郎)

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