どんな業界で、どんな能力やスキルが必要か考える
とはいっても、50代はこの先10?20年は働けます。いま身を置いている業界に活かせる資格やスキルを強化することが正しいかといえば、必ずしもそうではありません。たとえば、ガラケーを売っている事業部にいるからといって、これからそのスキルを高めても役に立つことは少ないですよね。将来性が期待できない分野のスキルを補足しても、ムダになってしまう可能性は大きいでしょう。
そこで、これからどんな業界が伸びていくか、そのためにはどんな能力・スキルが必要なのか考えてみてはいかがでしょう。
仮に、いま注目されているDX(デジタルトランスフォーメーション)に関連する仕事に就きたいと考えているのであれば、「どんな人材が求められるのか」「どんなスキルが必要なのか」「DX人材になるにはどうしたらいいか」などを、実際に調べてみることです。
調べてみると、IT業界や技術職以外の方はおそらく、「DX人材を今から目指すのは無理だ」と思ってしまうほど、距離があるかもしれません。まったく実務経験がない人が「初心者向けのAIの基礎講座」を学んでも、すぐにDX人材に慣れるかといったら難しいでしょう。
そこは一歩引いて、すぐに転職を目指すのではなく、「今の業務に取り入れる方法はないか」「自分の使っているツールに組み込んでみる」「独学でさらに学んでアウトプットしてみる」など、できることから距離を縮めていく。学んでみる価値はあるのですから。 そして、だんだんと「DX人材」に近づけていくのです。アウトプットを続けた方は、この先10~20年の中できっと道が見つかると思います。先ほどのキャリアコンサルタントの資格を取得された方々も、アウトプットを続ければ生かせる機会は生まれてくるでしょう。