Z世代「頼れるものはお金だけ」
世代別の貯金比率(収入に占める割合)では、Z世代(10歳代前半から25歳くらい)が12.1%、次いでミレニアム世代(20歳代前半から30歳代後半)が11.7%と高く、若い世代ほど貯金を重視していることがわかる。 貯金の目的を聞くと、全体では昨年と大きな変化はなかったが、20歳~30歳代では「趣味・嗜好」が減少。一方、代わって20歳代では「旅行」が、30歳代では「子どもの学費・養育費」が、40歳代は「住宅購入」が、そして50歳~60歳代では「生活費」が、それぞれ増加した=図表3参照。
コロナ禍後を見据えて、貯金の目的として「今後増やしたい項目」を聞くと、どの世代でもコロナ禍で減少した「旅行」「交際費」「外食費」が上位に。一方で、コロナ禍によって減少した「被服費」を回答した人は6.6%しかなく、ファッション関係のための貯金はアフターコロナでも増える見込みはなさそうだ。
また、一番若いZ世代では、他世代と比較して「貯金」そのものをもっと増やしたいと回答した人が多かった。「頼れるものはお金だけ!」という意識が一番強い世代のようだ。
また、「お金に関する価値観」もZ世代ははっきりしている。「今を楽しむことを我慢しても、将来のために貯金したい『将来重視派』」か、それとも「将来のことより、今を楽しむためにお金を使いたい『現在重視派』か」を聞くと、Z世代は「将来重視派」「現在重視派」がそれぞれ約4割となり、「どちらでもない」と回答した人が全世代の中で最も少ない結果になった。
ほかの世代では「どちらでもない」が最多だったから、Z世代は、使うにしろ、貯めるにしろ、自分自身のお金に対する価値観を明確に持っているわけだ。