【5本目】今年(2021年)3月に東証マザーズに新規上場(IPO=株式の新規公開)を果たしたSharing Innovations(シェアリングイノベーションズ。4178)に着目した。
同社は、「旬」な事業といえるデジタルトランスフォーメーション(DX)とプラットフォーム(PF)事業を手がける会社だ。
【売却】その前に、8月20日に1株当たり2039円で100株を購入した、すららネット(3998)を売却する。eラーニングという話題性に乗っかって短期で購入したため、利益が出ているうちに売却したいと思う。
参考リンク:「コロナ禍を追い風に、新たな教育スタイルを 『すららネット』を購入(明治大学 MRさん)【企業分析バトル】」
すららネット、含み益があるうちに売却
すららネットを売却したタイミングは、日足が中期線と長期線を割ったことを理由とする。8月31日に直近高値の2988円をつけた後に下落。2回、反発するも高値の2988円を抜くことができなかった。
底値も切り下げ続けており、雲も下抜け寸前のため、含み益を維持するのは限界と判断した。そのため、10月4日の終値2151円で売却した。
※ 雲:チャート図で、基準線と転換線の中間値を26日先に先行して記入した線(先行スパン1)と過去52日間の中間値を26日先に先行して記入した線(先行スパン2)のあいだの幅をいう。
シェアリングイノベーションズは、約半年前の3月に新規上場を果たしたIPO株で、発行株数も少なく業績も良い。ただ、期待が寄せられたIPOであったが、初日でストップ安という悲惨な結果となった。
上場初日にストップ安をつけた銘柄は継続して下落し続ける傾向にあり、他にもたとえばテンダ(4198)やフューチャーリンクネットワーク(9241)が挙げられる。傾向が示すとおり、初日のストップ安後も下がり続け、5月19日には上場来安値の2612円を記録した。それ以降、チャートは改善して、3000円前後で推移している。
高成長! 主力のDXサービスに期待
参考リンク:「シェアリングイノベーションズ 2021年12月期第2四半期決算補足説明資料」より
シェアリングイノベーションズは、DX事業とPF事業を手懸けており、DX事業ではクライアント企業のDX化支援やアプリやシステム開発、データのマネジメントに取り組んでいる。PF事業では占いサービスアプリ「ウラーラ」の企画・開発、運営している。
特に主力であるDX事業の成長率が高く、年々売上高や利益を伸ばしている。PF事業の売り上げに変化はほとんどないが、堅実に利益を出している。
暴落する日経平均株価、ここは購入のチャンス!
損益計算書と貸借対照表を見る。
損益計算書によると、2018年から2019年への成長率が非常に高く、それ以降も確実に増収増益を重ねており、成長性はかなり良い。
また、投資キャッシュフローを見ると積極的な設備投資を行っていることがわかる。さらにそれだけでなく、70人もの従業員を新たに採用する人員補強をしながら、着実に増益を出しているのは好感である。
以上のことから、来年度以降も高い成長性を期待できると考える。
貸借対照表について見ると、流動比率は270%、自己資本比率は73%とかなり安定した財務状況となっている=下の表参照。資金の余裕はあるので、さらなる積極的な投資によって高成長の維持を期待したい。
参考リンク:「シェアリングイノベーションズ 2021年12月期第2四半期決算補足説明資料」より
株価を見ると、3000円前後で推移していた株価が、ここ最近の日経平均株価の暴落の影響を受けて、3000円を大きく割り込むことになった。10月6日には一時的に2600円台をつけ、今までの反発ラインまで来ている。そのため、この辺りを底値圏と判断し、10月6日の終値2708円で100株購入したいと思う。
すららネット(3998)
年初来高値 (2021年1月4日) 5940円
年初来安値 (2021年8月18日) 1604円
取得時の株価 (2021年8月20日) 2039円
取得株数 100株
売却時の株価 (2021年10月4日) 2151円
売却株数 100株
1株あたりの利益 プラス112円(騰落率5.49%)
シェアリングイノベーションズ(4178)
年初来高値 (2021年3月24日) 4990円
年初来安値 (2021年5月19日) 2612円
株式取得時の株価 (2021年10月6日) 2708円
取得株数 100株