英ポンド円で上位を追う慶応義塾大学のトリオネアさんは、「最後の最後で波に乗り損ねた」と、週後半の取引を悔やむ。とはいえ、週前半の利益がモノをいって、今週(2021年10月4日週)はがっちりプラスを確保した。
専修大学のめがねちゃんさんが躓いた。カナダドル円とニュージーランドドル円で攻めたが、「今週は甘えた考えが結果に出た」「完全に養分トレード(余計なコトをして負けること)でした」と猛省する。
オセアニア通貨に注目する明治大学の佐野海斗さんは、新型コロナウイルスのワクチン接種の副反応がひどかったため、取引できず。「週後半の上昇をとれなかったのは痛い」と、悔しそう。北海道大学の上田晃史さんは、多忙のため取引をお休みした。
最後の最後で波に乗り損ねた(慶応義塾大学 トリオネアさん)
10月4日(月)
今週(10月4日週)は下図のように積極的に取引を行った。前半はうまくリズムに乗った良いトレードができたが、最後の最後で波に乗り損ねて大幅な損切りを挟むことになった。
今週の取引1発目は深夜に大きく伸びた高値付近である1ポンド=151.460円で、売りで入った。
ここは練習中である細かく見た場合である基準の値幅達成ポイントでもあったため、強い買いの勢いを感じてはいたが自信を持って売りで入ることができた。
10月5日(火)
前日の売りポジションを夕方ごろに決済しドテン(保有するポジションを決済して、反対のポジション建てにすること)ロング(買い)して1ポンド=151.062円で、買いで入った。深夜に目標値付近まで来たので151.915円で決済し、すぐにドテンでショート(売り)した。ここも前日と同じく細かい見方で節目付近だったので自信を持ってショートが打てた。
10月6日(水)
夕方ごろに待ち望んでいた下落が来て、目標値であった1ポンド=151.807円で決済し、すぐにドテンしてロングを打ったが、この日の目標値は後から振り返ってみると願望がかなり含まれており、手痛いしっぺ返しを食らうことになった。
10月7日(木)
前日にロングした時点では目標値はかなり上目線であったのだが、下落の勢いがここまで強いとは予想していなかったので目線が定まらなくなってしまっていた。損切り位置を捜していた状態だったので、昼ごろにEMA(指数平滑移動平均線)まで戻ってきたタイミングで損切りした。
その後は、免染がブレブレなのもあって小さい損切りを繰り返した。完全に水曜日のトレードシナリオが原因なので良く反省して次に生かしていきたい。
今週の損益は、プラス6万1550円。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス英ポンドをうまく回転させながら着実に残高を増やしましたね。クロス円が数年ぶりの高値に接近するなど、ビックトレンドを期待させる相場展開となっています。特に英ポンドは、原油高、中央銀行の引き締めスタンスの前進に加え、ドル円の上昇も合間って力強い動きとなっています。コメント執筆時点では、今年5月の高値156円をトライする動きを見せており、2018年2月に付けた1ポンド=156.60円を突破すると目立った節目がない相場となっています。
FX学生対抗戦で人気のポンドの波に乗れるかどうかが、勝利へのカギとなるのではないでしょうか。 前週からの損益 プラス6万1550円
10月8日現在 132万7907円
週後半の上昇局面を逃す(明治大学 佐野快斗さん)
◆今週の相場(10月4日~8日)今週の注目指数
10月5日:オーストラリアRBA政策金利、米国ISM非製造業景気指数
10月6日:ニュージーランドRBNZ政策金利、米国ADP全国雇用者数
10月8日:米国雇用統計
ニッセイアセットマネジメントのマーケットレポートによれば、RBA(オーストラリア〈豪州〉準備銀行)の政策金利の発表は、政策金利を0.10%で据え置き、週40億豪ドルの国債買い入れを継続することを決めた。また、ワクチン接種拡大に伴って景気回復を見込んでおり、デルタ株の蔓延で落ち込んだ7~9月のGDP(国内総生産)も回復に向かうとの見込みだ。
豪ドル円は、5日12時からの1時間足で最高値80.871円最低値80.692円の短い陰線を付けたが、その後は堅調で右肩上がりに上昇している。
REUTERSによれば、61.9と、前月61.7から若干の上昇を見せた。未だにデルタ株による、労働力・物流・原材料への影響が大きく、市場予想は上回ったものの、伸びは芳しくない。ドル円は、5日23時からの1時間足で、最高値111.318円最低値111.200円の短い陰線を付けたが、この足から反転して上昇トレンドとなった。
参考リンク JETRO
REUTERS「再送 米ISM非製造業指数、9月は61.9にやや上昇 供給制約で伸び抑制」(2021年10月6日付)
REUTERS「コラム:米9月雇用統計、低調なヘッドラインの裏に明るい材料」(2021年10月11日付)
9月分の雇用統計は、市場予想を大きく下回る前月比19万4000人増となった。一方で業種により差はあるものの、全体的に雇用者は増えており、不安材料は小さくなっている。また、コロナウイルス新規感染者減少もあり、利上げはまだ先ではあるが年内の債権買い入れ停止も考えられるため、注視する必要がありそうだ。
◆ 今週のトレード今週はワクチンの副反応がひどかったためノートレ(取引なし)で終わった。週後半の上昇をとれなかったのは痛いが、次週は積極的にトレードしていきたい。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス景気回復はもちろんですが、最近のオセアニア通貨の上昇の背景にあるのは、商品市場の高騰です。主要なコモディティの指数であるCRBインデックスは、2014年11月以来となる水準にまで上昇しています。
そんななか、下落しているコモディティは鉄鉱石です。オーストラリアは鉄鉱石を中国に輸出しており、その割合は中国全体の6割にも上ります。しかし、中国では環境負荷が大きい鉄鋼業界の減産計画を推進しており、さらには恒大集団などの不動産市場の悪化により鉄鉱石需要が急落。5月からなんと半値にまで下落しています。オーストラリアは、鉄鉱石生産で世界トップであるため、この材料は気にしておく必要がありそうです。 前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月8日現在 152万3278円
甘えた考えが結果に出た(専修大学 めがねちゃんさん)
こんにちは、めがねちゃんです!
今週(10月4日週)は甘えた考えが結果に出た週でした。結果を言うと、完全に養分トレード(余計なコトをして負けること)しました。
CAD/JPY(カナダ〈加〉ドル円)のエントリーの根拠は、日足で大きく山を付けた後レンジになっていました。2回Wトップつけて現在高値にいるという状態で、もうそろそろ落ちてくるだろうと考えていました。
4時間足で長い上髭をWトップとみなして前回の高値をブレイクしたからエントリーしました。日足の切り上げラインを上ブレイクした状態であったことを軽視してしまったことと、高値ブレイクの意味をもう一度考えるべきでした。
FXはさまざまな場所にレジサポラインを引けるので、つい引いてしまいがちですが、しっかり機能しているかどうかが大切でしたね。もう少し押し戻りの予測や、ここを割った場合どうなるかという線の意味を考えてトレードしないと養分を脱することはできないと感じました。マイナス0.51pips、マイナス5万1000円。
NZD/JPY(ニュージーランド〈NZ〉ドル円)のエントリーの根拠は、日足が三尊の天井圏にいて切り下げラインに大きく反応していたのでエントリーしました。根拠はいつもどおりだったのですが、エントリーポイントや利益確定、損切りを新しくしてみました。私の精度が悪いのもあり、正直イマイチでした。マイナス29pips、マイナス2万9000円。
CAD/JPYで学んだのですが、意味のある押し戻りのポイントをよく見てそれまで我慢するか、浅めに撤退して深く追わないことが正義なのだと思いました。そして、「この感じだと行くだろう」というふうになるだろうトレードをしてしまって恐ろしかったです。
CAD/JPYはレンジを下抜ければ下目線、上抜ければ一たんは最高値まで目指すだろうという場面でした。リスクリワードをよくするために早めにエントリーするのか勝率を意識するのか、そういう細かいところまで一貫してトレードしないとトータルで勝つということができないという言葉の意味を体験したので、損をしたのは痛いけど良い経験になりました。
今週の獲得利益は、マイナス80pips。合計金額は、137万7485円。
◆ 児山将のワンポイントアドバイス選定している通貨ペアが強いトレンドが出ており、良いですね。原油価格が高騰する中で、カナダはホットな通貨です。対米向けの原油輸出が経済に重要な位置を占めており、さらに先進国で唯一原油が輸入よりも輸出の方が多くなっています。そして、埋蔵量も世界有数ということもあり、原油高は英ポンドと並んで追い風となります。さらに、雇用者数が予想と大きく下回っている米国と違い、カナダの9月雇用者数は15万7100人増と前回の9万人増から一段と伸びが加速。また事前予想の6万人増を大幅に上回る結果となっています。 前週からの損益 マイナス8万円
10月8日現在 137万7485円
前週からの損益 プラス・マイナスゼロ
10月8日現在 122万7137円
大阪府出身。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール学生投資連合USIC
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
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